使用済みリチウムイオン電池のリサイクル過程を追跡可能なデータに、PoCをスタート
PoCで利用するリチウムイオン電池
PoCには、使用済みのサトー製プリンタから回収したリチウムイオン電池を使用する。今回の取り組みを通して、サトー製プリンタ用リチウムイオン電池の再資源化を進めていく想定だ。
PoCの背景と目的
さまざまな製品で幅広く使用されているリチウムイオン電池は、普及するとともに廃棄量が増加している。リチウムイオン電池の材料となるリチウムやニッケル、コバルトなどのレアメタルは、将来的に材料不足が予想されている。そのため、使用済みリチウムイオン電池の回収から再資源化の効率向上は社会課題の1つとなっている。 そこで、サトーとエンビプロは、リチウムイオン電池のリサイクル過程をデジタルデータとして取得し、将来的にはバッテリーパスポートにデータ連携することを目的に、処理過程の可視化とリサイクル資源の生産量予測などを実現するためにPoCを行う。 また近年、使用済みリチウムイオン電池の輸送中や廃棄物処理の過程において、発熱/発火による火災事故が急増している。この対策として、使用済みリチウムイオン電池の回収から処理過程までの温度と衝撃の情報を継続的に収集/データ化し、事故防止に役立てることも目的としている。
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