兄はJリーグ内定、妹は駅伝 そろって冬の全国大会に挑む異色きょうだい プレミア西地区優勝の兄、選手権「取らないといけない」
高校スポーツの集大成に当たる冬の全国大会にそれぞれ挑む熊本市出身のきょうだいがいる。兄で3年生の嶋本悠大は全国高校サッカー選手権に臨む大津(熊本)の司令塔で、優勝候補の筆頭として注目を集める。 ■「自前で建てたんすごすぎる」長崎新スタにサポーター驚がく「かっこよすぎるぞ…唖然」【写真複数】 妹のはな乃は陸上の強豪筑紫女学園(福岡)で1年生ながら駅伝メンバーに浮上、全国高校駅伝で上位進出を目指す。きょうだいが同一年度に異なる競技で出場するのは珍しく、互いの才能をたたえながら健闘を誓い合う。(末継智章) ◇ ◇ 周囲の視線は自覚している。兄の悠大は来季J1に昇格する清水入りが内定。23日には在学する大津が国内最高峰リーグの「高円宮杯U―18プレミアリーグ」西地区で優勝した。「日本一を取れるチームだし、取らないといけない。チャレンジャーだけど自信を持って挑みたい」。大津が悲願の全国高校サッカー選手権の初制覇を誓う。 中学まではサイドバック。高校でボランチへ転向し、正確で力強いキックと視野の広さが生きるようになって2年時からレギュラー入りした。 プレミアリーグでは西地区7位の11得点。U―18(18歳以下)日本代表に定着し、9月にはU―19(19歳以下)日本代表の合宿にも練習相手として参加した司令塔は「もっと判断を速めないといけない」とプロ入り後を見据え、ダイレクトプレーの練習を重ねている。 父の知浩さんは鹿屋体大で陸上の400メートルなどで活躍。自宅近くのトラックで走るフォームを教わり「姿勢は意識するようになった」とボールを持っても視野を広く保てるプレーに結びついた。 自身は知人の誘いで小学1年からサッカーを始め、陸上の道に進むことはなかった。競技歴1年で全国高校駅伝へ臨む妹を「才能があるんだと思います」と誇らしげに語る。初挑戦の妹に対し、自身は高校集大成の冬になる。「一発勝負でも自分の力を出し切ることが大事。ぶれないメンタルをつくりたい」と完全燃焼を誓った。 ▼妹は1年生で名門の駅伝メンバー、都大路で活躍誓う▼