ミニ・クーパー:英国車のアイコン ランドローバー・レンジローバー:醸し出す特別感 誇らしきUK製モデル(1)
3分毎に2台を作れるカウリー工場
同時に、ミニは進化も続けている。電動化への1歩を踏み出したのは、2010年。バッテリーEVのミニ Eが限定生産されている。洗練された、ミニ・エレクトリックの発売は2020年。バッテリーEVの先駆者的存在だった。 今回のクーパー Sは、ロンドンの西、オックスフォードシャー州のカウリー工場で作られている。2025年には、バッテリーEVのクーパー EとSEも同じ場所で生産が始まる。 この工場は、2023年に生産施設として110周年を迎えた。その年には、英国の年間の量産車で20%以上に当たる、18万5000台がラインオフしたという。1日当たり、約1000台の生産能力がある。3分毎に2台を作れる計算だ。 一貫して魅力的なデザインが与えられ、小さなプレミアムカーとして20年以上も市場を席巻してきたミニ。英国産業に対する継続的な貢献度は、相当なものといえる。
ランドローバー・レンジローバー:特別感を醸し出す特徴
継続性といえば、忘れてならないのがランドローバー・レンジローバー。英国車の、もう1つのアイコンだろう。結局、英国人は自国が好きで、伝統が嫌いではない。 用意したのは、ブルー・グリーンのレンジローバー・イヴォーク。ローズゴールドのトリムが、いいアクセントになっている。小さなレンジローバーだが、高級感あるデザインは魅力的で、価格も現実離れしていない。SUVブームの中で、欲しいと感じさせる。 初代イヴォークの発売は、2011年。小さなプレミアムSUVの創出は可能だと、一発で証明してみせた。手法的には、BMWがミニに対して実行したことと似ている。コンパクトでも、お高めの価格を納得させる仕上がりにある。 ここゲイドンには、ランドローバーの拠点がある。レンジローバーやディフェンダーをしばしば目にするが、その存在感は確かなものだ。 今日のイヴォークは、P300eと呼ばれるプラグイン・ハイブリッド。駆動用モーターだけで走行も可能で、同ブランドとしてはエントリーモデルに当たるが、運転中の充足感は非常に高い。固有の特徴も、特別感を醸し出している。 少し起き気味のドライビングポジションや、滑らかなステアリング、路面を優しくいなす乗り心地など、すべてが上品。第一級のSUVなことに、疑う余地はないだろう。