「忘れられそうで怖い」能登半島地震から半年…自宅・店舗が全壊の料理人「長い目で助けてほしい」 公費解体わずか4%止まり 進まぬ復興なぜ?【news23】
能登半島地震から半年。公費解体が進まない中、被災した建物の倒壊が相次いでいます。半年経っても変わらぬ風景、なぜ復興は進まないのか…住民からは「忘れられるのが怖い」との声も。被災地で生活を続ける人の半年を追いました。 【写真を見る】「忘れられそうで怖い」能登半島地震から半年…自宅・店舗が全壊の料理人「長い目で助けてほしい」 公費解体わずか4%止まり 進まぬ復興なぜ?【news23】 ■進まぬ復旧・復興「忘れられそうで怖い」 午後4時10分、地震発生の時刻に合わせ捧げられた祈り。穴水駅では黙とう後、復興の願いを込めた七夕の短冊が飾られました。 元日の能登半島を襲った地震。亡くなった人は災害関連死を含め299人に上っています。 地震発生から半年。何が変わり、何が変わらないのでしょうか。 大規模な火災に見舞われた輪島市の朝市通り。 半年前の1月4日、煙がくすぶっていた場所は、 7月1日、緑が茂って見える場所もありますが、焼け焦げた建物は手つかずのままです。 進まない復興に、住民は… 輪島市民 「『半年経ってどうや』って言われると、『そんなに変わっていないな』となりますね」 輪島市民 「何も変わらんし…見慣れてしまった感もあるけど。忘れられるのが怖いね、みんな言うと思うけど。ちょっと外に出た友人はみんな『テレビで一切震災なんてやっていないぞ』って、『みんな復興しとるもんやと思ってるぞ』と」 野球部の生徒はこんな思いを口にしました。 中学3年生・野球部 「外野は地震で崩れちゃって使えなくて。(Q.これからも野球やりたい?)続けていこうかなと。部活で活躍したいです。注目されて、輪島のことをもっとみんなに知ってほしい」 「もっと知ってほしい」。半年が経った今も被災地には目を向けるべき課題が山積しています。 ■公費解体は4%止まり 断水などの影響も… これまで持ちこたえていた建物の倒壊が相次ぐ中、急務となっているのが公費解体です。石川県は2万棟以上の公費解体を想定していますが、完了したのは、わずか911棟。全体の4%です。 公費解体が進まない理由の一つは、いまだ続く断水。解体作業で生じる埃は水で抑える必要がありますが、この地区では断水が解消されておらず、作業の効率が悪くなっています。