寿司屋でワインを飲んでいるのは日本人だけ…いまインバウンド客が「日本酒」を大絶賛している「驚きの理由」
台湾料理やイタリア料理と「相性がいい」ワケ
「外国の方は、おいしいものを素直においしいと受け入れてくますし、日本酒はさまざまな食材と相性が良く、レストランなどで日本酒を提供すると利益率の高い商材になるというメリットもあります。 特に台湾では、日本よりも日本酒に対するリスペクトが高いです。台湾では、サケ・エキスパート養成講座で教えることができる講師の育成も現地向けに開催していますが、凄い勢いで伸びていますね。油を多用しお米を使う台湾料理と日本酒の相性は非常に良く、距離的な近さもあって日本酒を身近に感じている人が多いです。ただ台湾で日本酒を買うと、その価格は日本の3倍ほどします。 その他の国では、イタリアのソムリエが、日本酒に対して強い興味を持っているように感じます。イタリアもリゾットなどでお米を食べる文化がありますので、料理と日本酒の親和性が非常に高い国です。また、日本酒の原料は米、水、酵母とシンプルで、そのうえ、発酵食品という共通点があるので、チーズとも相性が良いのです。ソムリエにとって、日本酒は高く売れるのでとても魅力的な商材です。 ただ、私どもとしては、『日本酒を國酒から国際酒へ』をスローガンに活動していますので、日本からの輸入よりも安く手頃な価格で飲めるようになって、もっと身近に感じて欲しいと考えています。将来的には、ワインのように様々な国でオリジナルの日本酒ブランドができることが理想です」 海外で開催されたサケ・エキスパート養成講座の受講生からの感想は、「日本酒の作り方が詳細に学べ、わかりやすかった」「ペアリングの法則が理解できた」などと、とても好評だという。 世界中に日本酒ファンの輪が広がり、どこに行っても美味しい地酒が飲めるようになれば、海外旅行の楽しみがまた一つ増えるだろう。 世界“日本酒蔵”めぐりの旅は近い将来、実現できそうだ。 ・・・・・ 【つづきを読む】『訪日観光客に大人気! 九州のソウルフード「資さんうどん」が支持を集めるワケ…丸亀製麺、はなまるうどんに迫る「うどんチェーン第三極」になる可能性』
日下 千帆