完璧主義な人ほど片づけが苦手? 「ダメな自分」をさらけ出せずに鎧を着て生きている
朝10分間だけ片づける「朝活」も小さく完了させていくための方法です。 講座では部屋の現状を写真に撮ります。部屋だけでなく、書類入れ、食器棚、クローゼットの中などもです。最初は「恥ずかしい」と抵抗する人もいますが、みんなで共有し合うと「みんなもそうなんだ」とだんだん今まで着ていた鎧が外れて、完璧ではない「本当の自分」が出せるようになるんですね。 このように、自分のダメな部分をさらけ出して「痛み」を感じることは自分が変わるモチベーションとしては強いです。意図的ではなくても、こんな「痛み」が片づけのきっかけになったとおっしゃる方がいます。 子どもが急に友だちを連れてきたとき、「汚い家だな」と言われてしまった 家族が事故にあって急にお姑さんがきて、汚部屋がバレてしまった 息子が結婚することになったが「こんな汚い家じゃ彼女を呼べない」と言われてしまった そもそも完璧主義の人は、自分に期待しすぎている傾向があります。自分では気づいていないかもしれませんが、「私は失敗できない」「みんなから認められたい」とどこかで思っているんです。 でも実際は、理想の自分と現実の自分に乖離があって、モヤモヤしてしまう。だったら最初から自分に期待しないほうがいい。自分から積極的に「痛み」をさらけ出してしまったほうがいい。 私は、もしかしたら周りから完璧主義と思われているかもしれませんが、そもそも自分には期待していません。小さい頃から何事も遅くて怒られることが多かったし、夏休みの宿題は終わったことがなかったし、中学3年生は3分の1ぐらい学校に行っていないんです。 転機となったのは高校です。最初はあまり行きたくない高校でしたが、そこですごく自分を認めて、ほめてくれる先生に出会い、自信がつき、行動できるようになりました。 人間、ある程度の痛みは大事ですが、痛みが大きすぎると行動できなくなります。 自分に期待しない。あまり痛みが大きくならないうちに行動し、応援してくれる人を周りに置く。それが完璧主義さんが変わる秘訣かと思います。 ※西崎彩智著『人生が変わる片づけの習慣 片づけられなかった36人のビフォーアフター』より抜粋
西崎彩智