「ナカタやホンダも20歳時は無名。そう考えるとクボは」最高点7.5は久保建英でも三笘薫でもなく…ブラジル人記者が森保・大岩J欧州勢を採点
ミナミノの境遇で似ているのは、カガワだ
――たしかに南野には“トップ下が最適。でもやや層が薄かった左サイドで使わざるを得ない”というジレンマが発生していました。 「南野自身、リバプールに移籍したけどサラー、マネ、フィルミーノら強力な選手層にあって出場時間が限られた。とはいえリーグカップなどで大事な得点を決めてタイトル獲得にも貢献したし、レギュラーの座を確保しやすいという点でモナコはちょうどいいんだろうなと。南野を見ていて色んな意味で似ている選手がいるよね」 ――誰ですか? 「香川真司だよ。同じセレッソ大阪出身で、2人とも日本代表で10番を背負い、プレミアの名門へと加わった。それによってチームを引っ張るようなパーソナリティをも世間は求めているのかも、と思うことがあったんだ。ただプレーの精度とパーソナリティは別物。香川の頃はその役割を本田圭佑が担っていたけど、南野にも一時期、その期待が乗っかりすぎたんじゃないかなと感じるんだ」 ――なるほど。左サイドという意味では、同じフランス組の中村敬斗が三笘薫不在の中で存在感を見せました。 「森保監督にとって選択肢が増えたという意味で大歓迎だよね。とはいえ中村敬斗はもっと成長の余地がある選手。彼がより能力を伸ばせば、三笘不在時の懸念が解消するだけでなく、南野をトップ下やシャドーに固定できるようになるという副産物がある。同じスタッド・ランスで仲良しな伊東純也との両翼コンビも見てみたい」
“WBドウアン”の姿勢も目を見張るよ
――伊東が任されるのは右サイドですが、そのポジションで新境地を見せているのは堂安です。 「日本代表の6月シリーズでミャンマー戦、シリア戦両方でゴールを奪ったよね。それも森保監督が3-4-2-1のフォーメーションを採用した中で前者はシャドー、後者は右ウイングバックとして結果を残した。特にフライブルクでもこなしているウイングバックでの躍動は素晴らしいものだ。カタールW杯で一番活躍した選手は堂安だと今でも思っているけど、そこから進化しようとしている姿勢も目を見張る」 ――堂安は23-24シーズン、ドイツでキャリアハイとなる7ゴールを挙げました。彼の特徴をどう見ていますか? 「堂安を語る上で欠かせないのは、守備に貢献できる献身性だと思う。もちろん体の強さやシュート力もあるんだけど、ボールを奪われた瞬間に奪い返しに行く――日本のサッカー用語では即時奪回と表現するそうだね――姿勢は、人一倍強い。そんな彼がいるからこそ、森保監督の起用法も広がるはず。久保をトップ下かシャドーの中央に入れて、対戦相手によって堂安か伊東かと選べるのが理想形になるはず」
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