【NFL】カーディナルス戦で脳しんとうから復帰のドルフィンズQBタゴヴァイロア、意識を変えたプレーを披露
「ディフェンダーに突っ込もうとせず、冷静にプレーしているとき、彼は健康でいる確率が高くなる」とマクダニエルHCは語っている。
マクダニエルHCは、タゴヴァイロアの脳しんとうに対して慎重かつ配慮をもって対応してきた。チームがタゴヴァイロアを故障者リストに入れる前から、復帰時期に関して具体的な期限を設けないよう気を配り、QBへの余計なプレッシャーを避けようとしていた。そして今、マクダニエルHCはタゴヴァイロアを無事にフィールドへと復帰させることに成功している。復帰できてほっとしているかと尋ねられた際、マクダニエルHCは次のように答えている。
「ほっとしたとは言わない。そう言うと、私が不安だったと暗に示すことになるからね。フットボールはフットボールだ。選手が実行できるベストなプランを組み立てることがコーチの役目で、成功へ導くための環境を整えるのもその一環だ。彼がフィールド全体をしっかり見渡せて、プロテクションも機能していれば、素晴らしいプレーができる」
不安要素が解消されれば、タゴヴァイロアがドルフィンズにとって欠かせない存在であることは間違いない。タゴヴァイロアが離脱して以降、オフェンスは不振に陥り、シーズン第2週以降の得点力やパスオフェンスでリーグ最下位に沈んでいた。過去5試合ではいずれも15点以下に抑えられている。タゴヴァイロアがオフェンスにもたらす影響力は、日曜日の試合の最初のドライブから際立っていた。ドルフィンズは今シーズン初めて1本目のドライブでタッチダウンを決め、サードダウンも15回中11回を成功させた。最終的には今季最多得点を記録している。
当然、タゴヴァイロアがドルフィンズのすべての問題を解決する救世主ではないという、先週のマクダニエルHCの指摘は正しかった。ドルフィンズのディフェンスは直近2試合で10点と16点に抑えていたが、この試合ではカーディナルスに389ヤードを許し、今季3番目に多い失点を喫している。来週にはビルズとの厳しい一戦が控えており、窮地に追い込まれている。
それでもなお、ドルフィンズが現在も未来も勝機を見出すには、タゴヴァイロアの存在が欠かせないのは明白だ。タゴヴァイロア自身も、フットボールでの未来を切り開く決意を固めている。あとは、それに必要なプレーを続けていくだけだ。