【NFL】カーディナルス戦で脳しんとうから復帰のドルフィンズQBタゴヴァイロア、意識を変えたプレーを披露
「あれは最高にクールだと思った。誰だってそう思うだろう」とタゴヴァイロアは試合後にコメントしている。
タゴヴァイロアは大きなヒットを避けるために、より慎重に判断することを実践しており、今後もその意識を持ち続ける必要があると語った。5週間の休養期間の中で、自らの判断がチームに与える影響について深く考え抜いたタゴヴァイロアの目標は変わっていない。
「ヒーローになろうとしないことだ」とタゴヴァイロアは言う。
カーディナルスに28対27で敗れた試合はドルフィンズにとって痛手となり、これで戦績は2勝5敗となった。勢いの強いスナップがタゴヴァイロアのファンブルを招き、セーフティにつながるシーンもあり、タゴヴァイロアは自分がキャッチするべきだったと話している。しかし、最大の敗因は、QBカイラー・マレーを抑えきれなかったディフェンスと言えよう。
タゴヴァイロアに対する懸念が完全に払拭されたわけではない。NFLにおける脳しんとう問題の象徴的な存在になりつつあることに苛立ちを覚えるタゴヴァイロアだが、今後もプレーを続ける限り、ハムリンとの衝突のような接触は、偶発的であっても避けがたいだろう。それでもタゴヴァイロア自身は、プレーに影響が出たり感覚が鈍ったりすることは一切ないと語っている。故障者リザーブ(IR)に置かれていた5週間の間も、試合に出るつもりで準備を重ねてきたという。
ヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルの考えでは、オフェンシブラインやレシーバー陣は、パスプロテクションやルート取りに対して一層の責任感を持ち、タゴヴァイロアがヒットされないようにしていたという。しかし、マクダニエルHCはタゴヴァイロアを守ることを最優先にしてプレーコールを変えたわけではないと話している。ボールを進めて得点すること以外を考え始めたら、コーチとして選手に正しい指示は出せないとも述べた。
ドルフィンズのディフェンシブエンド(DE)カライス・キャンベルは、タゴヴァイロアがサイドラインへ駆け抜ける様子を見ながら「スライドしてくれ」と祈るように見守っていたと話しており、マクダニエルHCはタゴヴァイロアがスライディングを選ぶだろうと確信していたという。タゴヴァイロアが迷わずスライディングを選択したことに、マクダニエルHCは大きな喜びを感じたようだ。