【FFと4WDの比率は8:2】 好調な台数推移の都会派SUV ホンダ新型ヴェゼル試乗
ヴェゼルのFFと4WDの比率は8:2だという
続いて試乗したのは、トップグレードであるe:HEV Zの4WD。それに従来型では独立グレードだったPLaYをパッケージとしたモデルだ。 2トーンのボディカラーやグレージュのインテリアカラーがオシャレで、マッドなイメージは感じさせない、都会派のSUVといった感じだ。とくにインテリアは女性にもウケそうだ。 またZとXではグレードの差で、装備もけっこう異なる。例えば、全席ワンタッチパワーウインドー、リアベンチレーション、パワーテールゲートなどはZのみの装備。ただしZとXでは30万円以上の価格差があるから、このあたりは予算と使い方で検討して選びたいものだ。 e:HEVのパワートレインそのものはFFと同じだが、やはり車両重量が100kg違うこともあり、軽快感はFFには劣る。 またZは18インチのタイヤ&ホイールを装着しており、これも16インチのXより重さを感じさせる。静粛性に極端な違いはないが、FFのほうが静かだ。今回の試乗はドライの舗装路がほとんどで4WDの恩恵を試すような機会はなかったが、減速時のみリアの駆動をやめる4WDは低μ路で空転を減らしたり、効果はかなり高そうだ。 従来型のヴェゼルでは、FFと4WDの比率は8:2だという。 実際、首都圏のような年に1~2回、雪が積もるかどうかというような場所に住んでいて、たまにウインターレジャーを楽しむというレベルなら、FFのSUVにスタッドレスタイヤを履けば問題なく過ごせるはず。とはいえ、より北の積雪地帯に住んでいるのなら、4WDは必要不可欠になるだろう。 最後に短時間だが、エンジン車にも試乗した。WR-Vとの差別化のため4WDのみの設定で、リーズナブルな価格となった。前述のような寒冷地でエンジン車のコンパクトSUVを探しているなら、この選択もありだ。1.5Lエンジンは必要かつ十分なパワーで、走りっぷりは悪くない。 ヴェゼルの属するコンパクトSUVクラスは、国内外のライバルがひしめいている。内外装をリファインし、走りや乗り味も向上させたヴェゼルは、SUVトップの座を守り続けられるのか。今後の健闘に期待したいところだ。