日本eスポーツ連合(JeSU)が海外と連携強化、韓国・サウジアラビアとそれぞれ提携
eスポーツの国内競技連盟「日本eスポーツ連合(JeSU・ジェス)」が海外のeスポーツ連盟との連携を強化している。2026年に名古屋で開催する第20回アジア競技大会に向け、韓国eスポーツ協会(KeSPA)と2024年9月、「第20回アジア競技大会成功に向けた覚書」を締結。同10月8日には、サウジアラビアのサウジeスポーツ連盟(SEF)が運営するサウジeスポーツアカデミーへの講師派遣実施を報告した。 【写真】サウジアラビアで格ゲーの講義を行ったもけ選手(写真左) ■2026年アジア競技大会に向け韓国と覚書締結 JeSUは、eスポーツの普及を目的に活動する国内の中央競技団体。国民スポーツ大会(旧国体)の文化プログラムとして毎年行われる全国都道府県対抗eスポーツ選手権の主催や、国内外のeスポーツ大会への日本代表選手派遣などの役割を担っている。 2026年のアジア競技大会ではeスポーツが正式種目として採用されていることから、JeSUは大会への取り組みを強化。「第20回アジア競技大会成功に向けた覚書」では、「第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)におけるeスポーツ競技の成功に向けノウハウを交換し、双方の組織的な能力を高めること」や、「アジア競技大会の開催にあたり、両国の文化交流を促進に協力すること」、「eスポーツ領域のグローバルな取り組みに共同で対応すること」などについて、JeSUとKeSPAが合意した。 JeSUの早川英樹会長は「2026年のアジア競技大会に向けて、KeSPAとさらに強固な関係を築けることを、大変うれしく思います。競技の成功と、さらなる認知拡大のためには、eスポーツの先進国である韓国の協力が不可欠です。アジア地域が世界のeスポーツシーンをリードしていけるよう手を携えて、アジア競技大会の成功に向けて取り組んでいきます」とコメントしている。 ■もけ選手がサウジアラビアでeスポーツ講義を実施 また、2023年12月にJeSUとSEFは「人材育成と国際交流の推進に関する覚書」を締結。覚書に基づき、8月12日から実施されたサウジeスポーツアカデミーの講座にプロ格闘ゲーマーのもけ選手(プロeスポーツチーム「VARREL」所属)を講師として派遣したと発表した。 講義にはオフラインとオンラインを含め、のべ100人が参加。取り扱ったタイトルは格闘ゲーム「ストリートファイター 6」で、5日間にわたって講義を実施。講座の直前に、もけ選手が参加していた「eスポーツワールドカップ」の試合解説をはじめ、メンタルやフィジカル、テクニックなど多岐にわたる内容で、もけ選手と生徒との実戦レッスンも行ったという。 第1回eスポーツワールドカップの開催地となったサウジアラビアや、格闘ゲーム最高峰の世界大会EVOが開催されているアメリカ、eスポーツ強豪国である韓国・中国など、eスポーツシーンにおいて海外の盛り上がりは目覚ましい。日本国内のeスポーツ分野の成長に向け、今後も海外との連携強化が注目される。