Z世代が「ロードスターカップ」で悲願の自己ベスト順位更新! ヘビーウエットで危うく300Rの川の餌食になるところでした
決勝はセーフティカースタート……
迎えた決勝。スケジュールは遅れての進行となった。というか雨で決勝そのものが開催されるかも怪しい雰囲気であった。ロードスターカップの前に行われたインタープロトシリーズの決勝は大雨でキャンセル。それ以外のレースでも大雨でアクシデントなどがあり、スケジュールが遅れていたのだ。 しかし、ロードスターカップの決勝は実施されることとなった。ここまでハードウエットなので当然空気圧は高めたままだ。スタートは停止した状態からシグナルに合わせて一斉にスタートを切る通常のスタンディングスタートではなく、セーフティカーが先導して隊列を整えた後に走りながらスタートするセーフティカースタートとなった。 しかし、このセーフティカースタートが筆者の上位進出のチャンスを大きく変えてしまった。というのも、筆者の3台前からスタートしたクラス違いのマシンがセーフティカー先導で走り始めたのをフォーメーションラップと勘違いしていたみたいだ。タイヤやブレーキを暖めるような走りをしていたが、上位がどんどん遠ざかり「隊列を作る」とは程遠い状況に……。そして上位が離れたままスタートとなってしまった。これに筆者と同じクラスの5位、6位のドライバーも巻き込まれたが、この時点で筆者の5位以上の可能性はほぼゼロに近くなってしまった。
300Rの川の上ででギリギリの勝負!
そして、スタート後の1コーナーの立ち上がりで、そのクラス違いのマシンに引っかかり行き場をなくし、クラス内でポジションを1つ落としてしまった。クラス違いのマシンはすぐにパスしたが、抜かれたマシンをオーバーテイクするのに苦労した。ウエットのためラインの自由度が少なく、何度か1コーナーでインに並ぶも、ウエットでは立ち上がり加速が厳しく前に出ききれない。こちらの方がより速い区間を見ながら、5周目の100R立ち上がりで並び、アドバンヘアピンでオーバーテイクに成功した。 これでクラス7位を取り戻したが、その次のターゲットは今回唯一の最新型(商品改良後)NDロードスターだ。雨の中では電子制御が優秀な新型の方が有利かとは思うが、それを言い訳にしているようじゃモータースポーツはやっていられない。徐々に差を詰めながら、前回と同じように100Rで一気に距離を詰め、7周目のアドバンヘアピンで向こうとは違う立ち上がり重視のライン取りを選択し、高速の300Rでアウト側に並んだ。 この状況は非常に危険でもあった。雨の300Rには複数の川ができて、ハイドロ現象によるアクシデントが起きやすいからだ。川の上でトラクションが抜けるのを嫌って、上まで回し切る前にシフトアップをしたが、シフトアップをしたその直後、イン側にいたマシンが消えていた! 一瞬頭の中に「?」が浮かんだが、その次の瞬間にアウト側にノーズを振りながらスピンしているマシンの姿がバックミラーに見えた。300Rの川の餌食になったのはバトルをしていた新型のNDだったのだ。 ポジションを上げられた嬉しさはあったものの、優秀な電子制御でも敵わない時があるのだと、改めて痛感した瞬間であった。
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