東京で新総統就任の祝賀イベント 謝駐日代表、台日関係の深化に期待/台湾
(東京中央社)民進党の頼清徳(らいせいとく)氏が総統に就任した20日、台北駐日経済文化代表処(大使館に相当)主催の祝賀レセプションが東京都内で開かれ、政界や華僑団体などから関係者が出席した。同処の謝長廷(しゃちょうてい)代表(大使に相当)は、台湾と日本の関係が深化し続け、台日が共に経済発展と地域の平和に尽力できるよう期待を寄せた。 レセプションには日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会の大橋光夫会長や自民党の萩生田光一衆院議員、同党青年局長の鈴木貴子衆院議員、有村治子参院議員、国民民主党代表の玉木雄一郎衆院議員、在日華僑団体「日本中華聯合総会」の羅鴻健会長、中華民国(台湾)と外交関係を有するパラオやハイチ、マーシャル諸島の代表らが出席。南部・高雄出身の母を持つ力士の東十両4枚目・東白龍雅士さんも駆けつけた。 謝氏はあいさつで、台日関係はこの8年間、蔡英文(さいえいぶん)前総統の指導の下で非常に大きな成果を上げたと言及。その中の一つは半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が熊本に工場を設置したことだとし、工場完成によって台日の経済関係の新たな1ページが開かれ、双方のサプライチェーン(供給網)の強靭(きょうじん)性が強化されたと述べた。 また、台湾で「護国神山」と呼ばれているものには三つあると紹介。それは中央山脈、TSMC、そして台湾の民主主義だと説明した上で、台湾は日本や米国などの民主主義国家と自由や人権、法の支配といった普遍的価値を共有しており、民主主義陣営の一員だとし、世界の平和と安全に貢献しているとアピールした。今後は頼総統と蕭美琴(しょうびきん)副総統の指導の下、蔡前総統が8年間で築いた良好な基礎の上で台日関係を深化させ続け、日本をはじめとする理念の近い民主主義パートナー国家と協力していくことだと信じていると語った。 萩生田氏は、長年の友人である頼氏が総統に就任したことに心からの喜びを表明。日本と台湾の絆は、双方の努力によってこれまで以上に固くなっているとし、蔡前総統の力添えに改めて敬意を表すると述べた。 (戴雅真、楊明珠/編集:名切千絵)