エヌビディアとAMD、AI主導権賭けて対決-トップが構想を披露
AMDのスー氏は当初、世界中のテクノロジー企業幹部にとって最も重要な会議の一つであるCOMPUTEXの主催者から会議冒頭の講演者に指名されていた。しかし、エヌビディアのファン氏は1週間にわたる同イベントの正式開幕に先立つ2日夜、自社の戦略計画に関する独自のプレゼンテーションを行い、スー氏から主役の座を奪った。
スー氏は3日、ChatGPTのデモの途中でこの件に遠回しに言及。「われわれが台湾に関心を持っていること、COMPUTEXに参加することをツールに知らせることから始めよう。そうすれば冒頭の基調講演について何か聞けるかもしれない」と話し、会場の笑いを誘った。
両氏は台湾南岸の同じ都市に生まれ、遠戚関係にある。
エヌビディアは生成AIの台頭を新たな産業革命とみており、このテクノロジーがパソコンにシフトする際に大きな役割を果たすことを期待していると、フアン氏は台湾大学での講演で説明。1年前に同じ会場で示した「AI能力を持たなければ取り残される」といった考えをあらためて強調した。
COMPUTEXの参加者は、フアン氏のパフォーマンスがエヌビディアの持続的な優位性を印象付けたと話しており、その地位をAMDなどのライバル企業が短期的に揺るがすのは困難とみられる。あるファンドマネジャーはブルームバーグ・ニュースに対し、フアン氏は26年に発表予定のチップについて詳細を明らかにしなかったにもかかわらず、特にルービンを巡り多くの関心が集まったと語った。
3日のニューヨーク市場でエヌビディアの株価は4.9%高で終了。年初来で132%上げている。AMDは2%安で引けた。
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原題:Nvidia and AMD Square Off in Fight to Take Control of AI (2)(抜粋)
--取材協力:Ian King、Nick Turner.
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Vlad Savov, Jane Lanhee Lee, Takashi Mochizuki