風邪をひいて有休を取ろうとしたら「風邪程度なら休むのはダメ」と言われました…拒否したら評価に響くのでしょうか?
業務が忙しい時期などは、風邪をひいていても会社を休ませてもらえないことがあるかもしれません。 通常であれば風邪をひいて会社を休みたいときは有給休暇を使用できるでしょう。 ですが、有給休暇の使用を拒否されたり「評価に響く」と上司から言われてしまったりしたときは、どうすればいいのでしょうか。 本記事では「風邪をひいて会社を休むことを認めてもらえない場合、拒否すると評価に響くのか? 」ということについて、有給休暇の定義や付与日数とともにご紹介します。
風邪をひいたので「休みたい」と申し出たら拒否されたが、不当ではないのか?
労働契約法第五条「労働者の安全への配慮」についての定めがある通り、会社は労働者が安全に働けるよう配慮しなければなりません。従業員が風邪をひいて休みを希望しているにもかかわらず、会社が休むことを拒否した場合は法律違反になる可能性があります。 また、休むこと自体は許可したものの、そのことを理由にして評価を下げるような対応をした場合も同様です。そのため、評価に影響するのが心配で、風邪をひいているのに無理して出勤する必要はないとされる可能性が高いでしょう。
有休の使い道は問われるのか?
有給休暇は業種・業態・雇用形態にかかわらず、以下の要件を満たしたすべての労働者に与えられる権利です。 ・6ヶ月以上継続して勤務している ・全労働日の8割以上出勤している 付与される日数は勤続年数によって異なり、フルタイムで働く労働者であれば働き始めてから6ヶ月で10日、1年6ヶ月で11日、2年6ヶ月で12日、というように、働いた年数が増えるほど付与される有給休暇の日数も増えていきます。 有給休暇をどのように利用するかは労働者の自由であり、具体的な理由がない場合でも会社が有給休暇の取得を拒否することは原則できません。 しかし、多くの労働者が同じ日に休暇申請をした場合に限り、有給取得日の変更を使用者に相談する権利(時季変更権)が会社にもありますので、その時は取得のタイミングを見直すことも必要でしょう。