「他人の人生を生きているようだった」ストリートピアノで才能が開花 ハラミちゃんを突き動かした原動力
「やらされている感強いわ~」「これって私じゃなくてもできること」。仕事をしていると、自分の存在価値について考えさせられることもあります。バリバリ活躍していたIT企業を辞めて、ピアノ1本の道に進んだハラミちゃん。自分らしい生き方について、聞きました。(全4回中の4回) 【画像】レアです!カジュアルなハラミちゃんがドレスに身を包む姿「神秘的ですね」(全18枚)
■「ハラミちゃんになりたい!」子どもの声が原動力 ── 老若男女問わず広い世代から愛されるハラミちゃん。ライブはどのような雰囲気ですか? ハラミちゃん:お客さんは男女半々で、親子3世代で観にくる方もいて、ショッピングモールみたいな感じです。赤ちゃんから、上は90代の方までいらっしゃいます。
── アーティストのライブでは、未就学児不可や年齢制限がある場合も多いのですが、ハラミちゃんのライブは赤ちゃんもOKなようですね。 ハラミちゃん:はい、赤ちゃんもOK、泣いてもOKです。 ── ライブ中に、赤ちゃんが泣いたらどうするのですか? ハラミちゃん:赤ちゃんが泣きやむまで、「みんなでちょっと待とうねー」って。赤ちゃんも意地悪で泣いているわけじゃないので、しかたないですよね。 だから、そこは温かい気持ちで。お客様も同じ気持ちの方が多いようで、泣いている様子をみんなでほほえましく見守る感じです。
── 子育て中の方や小さいお子さんは、生の音楽に触れられる機会が少ないので貴重な場ですね。ファンの子どもたちからの言葉などで印象的なことは? ハラミちゃん:子どもたちがお手紙をくれたり、直接、たくさん声をかけてくれるんですが、そこには必ず「ピアニストになりたい」ではなくて、「ハラミちゃんになりたい」って書いてくれているのが、心に残っています。 私はクラシックではなく、流行のポップスや洋楽を弾く“ポップスピアニスト”と自分で名乗って活動をはじめたんです。とくに認められるためにやっているわけではないんですが、「誰が認めてくれるんだろう、この活動をどう思われているのだろう」と考えると、「ハラミちゃんになりたい」と言われると、子どもたちが最初に認めてくれているのかもと思います。