「同級生のスカートが急に短く…」ミニスカ・ルーズに馴染めなかった1990年代女子高生の”黒歴史”
「高校生の白黒写真を拡大コピーして部屋に飾っていました」 今なお多くの人を惹きつける「大正時代」。当時を舞台にした漫画『大正學生愛妻家』(粥川すず)が、SNSを中心に大きな話題を集めており、1話を発信したXの投稿は5.2万いいねを超え、単行本も即重版が決まった。著者の粥川すずさんに大正時代の魅力について聞いた。 【画像】大正時代を舞台にした漫画『大正學生愛妻家』 ――粥川さんは一貫して、漫画のなかで大正時代、そして当時のエリート高校生を描かれていますが、何がきっかけだったんでしょうか。 高校生の頃に、旧制高校生のバンカラ・エリート高校生の写真集を見つけたのがきっかけです。その頃から昔の学生さんがかっこいいと思うようになりました。周りにはそういった趣味をバラすことはなく、あくまで個人的に楽しんでいただけでしたが……。 ――粥川さんが「バンカラ」に憧れていた頃、周囲ではどのようなものが流行していましたか? 私の地元だと当時、急に同級生のスカートが短くなっていったり、ルーズソックスが流行り始めた頃です。1990年代中盤に女子高生だった私にとって、当時は流行が次々と刷新されていくような時代でした。
当時は「恥ずかしい思い出」になるだろうと…
でも当時、私は普遍的なスタイルに憧れてまして、そういう流行に対してちょっと反発していたんです。周りからは、「女学生みたい」と言われていました。髪は編み上げて大きいリボンをつけて、さらに黒いソックスに、標準制服…みたいなスタイルだったもので…。 ーーそれだけ違うと、周りから浮くのが怖いと思ったりしませんでしたか? それはありませんでした。当時はちょっと考え方が歪んでいまして…「流行を追ってる人たちは、あとから思い出して恥ずかしくなるはずだ」くらいに思っていて…(笑)。でも今思うと、好きなものを追いかけた日々は誰にとっても、いい思い出になっているはずですよね。 さらに続きとなる記事<「朝5時に焼却炉で…」「結婚後はピザ窯に入れて…」自分の漫画を燃やした女性が“性癖を解放”できるまで>も、ぜひご覧ください。 粥川すず/漫画家。オホーツク地方在住。 『コリン先生随行録』 で第76回ちばてつや賞一般部門入選。『エリートは學び足りない』(全2巻)。明治・大正・昭和初期の庶民文化が大好き。近代学生文化・旧制高校に心惹かれる。
現代ビジネス編集部