3月開催『ARTISTS’ FAIR KYOTO 2024』。歴史ある片山東熊の建築でアートを買い、清水寺でアートを鑑賞。
今年も春の京都を彩る『ARTISTS’ FAIR KYOTO 2024』の季節がやってきました。今回の会場には〈京都国立博物館〉の〈明治古都館〉が初登場。〈音羽山 清水寺〉にもアートが並んで伝統建築、近代建築とアートとの競演が楽しめます。 【フォトギャラリーを見る】 「ARTISTS’ FAIR KYOTO」はアーティスト、椿昇がディレクターを務めるアートフェア。通常のアートフェアではギャラリーがそれぞれアーティストをチョイス、出展することが多いが、「ARTISTS’ FAIR KYOTO」ではギャラリーではなく、アーティスト自身が会場で自ら作品を販売するのが特徴だ。作家の自信作を、直接コンセプトなどを聞きながら購入することができる。
メイン会場は〈京都国立博物館〉の〈明治古都館〉と〈京都新聞ビル〉の地下1階。〈明治古都館〉は〈東京国立博物館〉の〈表慶館〉でも知られる片山東熊の設計で1897年に開館したフランス・ルネサンス-バロック様式の建物だ。〈京都新聞ビル〉の地下1階はもともともと新聞の印刷機があったところ。今は機械は撤去されているが、床には印刷所だった時代の溝や段差が残り、迫力ある空間となっている。
44組の出展作家は名和晃平、小谷元彦、やんツー、ボスコ・ソディら、国際的に活躍する16組のアドバイザリーボードから選出されたほか、公募に応募してきた作家もいる。中には以前アドバイザリーボードから選出されて参加した作家があらためて公募に応募し、再度、参加するケースもある。回を重ねるうちに出展作家の層が厚くなってきているようだ。 また『ARTISTS’ FAIR KYOTO』では関連企画として、アドバイザリーボードらによる展覧会も開催。会場は〈音羽山 清水寺〉の西門前、仁王門の横、経堂、そして通常非公開の成就院などだ。120年の歴史を持つ〈音羽山 清水寺〉で刺激的な現代美術との対比が楽しめる。春先の京都で熱いアートが待っている。