<リベンジの春・’23センバツ>クラーク記念国際 選手紹介/1 /北海道
第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援)の開幕が18日に迫った。道内からはクラーク記念国際が出場。主要メンバーとなる選手たちの横顔を紹介する。【金将来】=つづく ◇防御率0.67、絶対的存在 新岡歩輝投手(2年) 主将としてチームを支える絶対的存在。新チーム発足後、秋の全道大会を含む公式戦8試合で防御率は0・67と脅威の数字を誇る。相手打者にあわせて、スリークオーター、サイド、アンダーと変幻自在に投げ方を変える特殊な投法を使いこなす。 青森県出身。幼少期から兄の真輝さんと切磋琢磨(せっさたくま)し、野球の技術を磨いてきた。クラークに入った兄の背を追って野球部に入った。 「兄と一緒に甲子園へ」。2022年春にその夢は果たされた。しかし、結果は1回戦で敗退。二人で甲子園の勝利をかみしめることはできなかった。それから1年。チームの支柱としてリベンジに燃える。「勝てなかった兄の分まで、絶対に勝ちたい」 ◇4番打者、復活の兆し 麻原草太捕手(2年) 副主将でチーム一のパワーを誇る4番打者だ。捕手としてエースの新岡をけん引する。強肩で盗塁を刺す「守備力」は健在なのだが、打撃面は、昨秋の全道大会で思うように球を打てず、打率が低迷。ミート力に悩む時期が続いた。 「4番」の重圧、打てない自分へのいらだち。成長期ならではのもどかしさを抱きながら、打撃不振の原因を自ら模索した。 すると、2022年11月の明治神宮大会で強豪校の大阪桐蔭(大阪)相手に、チームで唯一の打点をたたき出し、復活の兆しを見せた。この冬は筋力アップを図ったり、フォームを見直したり。制球眼も磨いた。「昨年の甲子園は心残りしかない。今年は自信を付けて実力を発揮したい」とリベンジを誓う。 ◇器用さ積極性買われ 田中聖人一塁手(2年) 投手、一塁手、捕手などといくつものポジションをこなす。仲間を盛り上げるムードメーカーで、その明るさはチームに欠かせない存在だ。練習で大きな声を出し続け、周りは自然と明るい雰囲気に包まれる。 昨秋の秋季高校野球大会で控え投手としてメンバー入り。だが、投げたのは地区予選の2試合のみだった。圧巻の投球を見せる同級生でエースの新岡の姿に悔しさがあふれた。 「投手としてアピールしたい気持ちはもちろんある」としながらも、複数の守備位置をカバーできる器用さと積極的な姿勢が買われたことに喜びもある。「全力で声を出してチームを盛り上げたい。与えられた役割をしっかりと果たす」と意気込んだ。