マンダリンオリエンタル香港で「鹿児島焼酎の旅」 鹿児島の本格焼酎でカクテルを
香港の5つ星ホテル「マンダリンオリエンタル香港」最上階にあるダイニング「The Aubrey(ジ・オーブリー)」で11月7日、鹿児島焼酎を使ったカクテルと鹿児島食材を使ったメニューを提供するプロモーション「Kagoshima Shochu Journey(鹿児島焼酎之旅)」がスタートした。鹿児島県、鹿児島県酒造組合の取り組みで、昨年1月に続き2回目の開催となる。(香港経済新聞) 【写真】鹿児島の芋焼酎や黒糖焼酎を使った、4種類の限定カクテル 同組合は県産焼酎の認知・販路拡大のため、これまでも香港市場でさまざまなプロモーションを実施してきた。近年は和食店での取り扱いだけでなく、香港を代表するバーとコラボレーションしてカクテルを開発するなど、焼酎の多様な飲み方を提案している。 今年もタッグを組んだ「The Aubrey」は、外国人から見る日本の居酒屋文化を取り入れた和食ダイニングで、「アジアベストバー50」にもランクインしており、2024年は10位を獲得している。創始者メンバーの一人で、「インドベストバーテンダー」などを獲得し世界的にも知名度の高いバーテンダーのDevender Shegal(デベンダー・セーガル)さんは、かねて日本の焼酎に注目し、同店でも焼酎や日本のスピリッツを使ったカクテルを提供してきた。 デベンダーさんのチームは、試飲して選んだ5銘柄の芋焼酎や黒糖焼酎を使い、それぞれの焼酎の特徴を生かしながら、4種類の期間限定カクテルを開発した。 カクテルベースに使われることを想定して通常よりアルコール度数を高くした、濱田酒造の海外限定商品「Daiyame40」を使った「Itsuki」は、トマトウオーターとオリーブを加え、「爽やかで塩味を感じる味わい」が特徴。地元・知覧の緑茶葉を仕込みに使った知覧醸造の「知覧Tea酎」を使った「Tropical Tree」(以上170香港ドル)は、緑茶の風味にパイナップルを合わせることで、カクテルの名前の通り「トロピカルツリーのような風味」に仕上げている。 鹿児島県産の食材を使ったフードメニューも3種類を用意。鹿児島名物のさつま揚げ、鹿児島県産の鶏を使った焼き鳥、黒豚かつ丼を提供する。さつま揚げにケチャップを添えるなど、香港らしい提供スタイルも加えてメニュー化した。 プロモーション初日の7日には、「鹿児島・香港交流会議」で来港中の塩田康一鹿児島県知事らが、同店を訪問。デベンダーさんは大島紬(つむぎ)を着て知事を出迎え、プロモーションで販売するカクテルを自ら作り提供した。 今回のプロモーション開催に当たり、鹿児島県は、かねて香港での鹿児島焼酎の認知・消費拡大に貢献してきたデベンダーさんに「かごしま焼酎大使」を委嘱した。これは「本格焼酎に深い愛着と造詣を持ち、鹿児島県の本格焼酎の魅力を海外に発信する意欲と機会を持つ人物」に委嘱しているもの。デベンダーさんに賞状と記念品を贈り、「今後さらにデベンダーさんの発信力や、マンダリン香港のブランド力をフル活用し、県産本格焼酎の魅力を世界に発信していただけることを期待している」と塩田大使はコメントした。 デベンダーさんは「このような大使に任命していただき光栄。これからも香港や世界から来店する人たちに、鹿児島焼酎の魅力をカクテルを通じて伝えていきたい」と話す。 鹿児島プロモーションは12月6日まで。
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