クラウド型業務システム「バクラク」、個社ごとに最適化可能な「パーソナルAI-OCR」を順次提供へ
株式会社LayerXは26日、クラウド型業務システム群「バクラク」シリーズのAI-OCR機能を強化し、「パーソナライズドAI-OCR」として提供開始したと発表した。これより、AI-OCRを活用する「バクラク請求書受取・仕訳」「バクラク申請・経費精算」「バクラク電子帳簿保存」などにおいて、書類の読み取り精度が大幅に向上するとのこと。 バクラクシリーズではリリース当初から、AIが領収書や請求書の内容を読み取るAI-OCRを中心に、入力の手間・ミスをなくす取り組みを実施してきた。そのAI-OCRでは、機械学習により、人間が介在することなく書類の読み取り箇所や読み取った文脈のルールを学習し、大多数の企業や用途において正解となるよう精度を高めてきたという。 しかし領収書や請求書などの書類では、同じ種別の書類であっても、利用する企業や用途によって読み取りたい箇所、利用したい情報が異なる場合があり、そのような場合には、意図する情報の読み取りが困難だったとのこと。例えば請求書の「金額」においては、経理方式によって「税抜き金額」を読み取りたい企業もあれば「税込み金額」を読み取りたい企業が存在するのだという。 そこで今回は、必要となる情報を企業ごとにAIが学習することで、従来の課題を解決する「パーソナライズドAI-OCR」を提供する。1つの書類から、これまでより多くの情報をAIが読み取って、それぞれの情報の意味を理解して候補を作成可能だ。 また、候補の中から、その企業が最も必要としている情報を推薦する機能も備えた。もし、最初に推薦した情報とは異なる情報を候補から選択した場合も、AIがそれを学習し、次回以降、より精度の高い推薦を行うようになるとしている。 なお、まずは「バクラク電子帳簿保存」において、11月25日に、一部のユーザー向けにリリースしたほか、「バクラク請求書受取・仕訳」と「バクラク申請・経費精算」において、2025年1月ごろから順次リリースされる予定。
クラウド Watch,石井 一志