女優・安井牧子さんの一人芝居。今年のテーマは薄紅色、妹尾和夫さん「牧ちゃんやからできる技」/大阪
今年は「薄紅色」です―。俳優の妹尾和夫さんが主宰する「劇団パロディフライ」の女優、安井牧子さんによる「安井牧子一人芝居 IRODORI」が7月12日午後6時からABCホール(大阪市福島区)で行われる。 妹尾和夫さん そば店のおかみさんへの思い 「色を重ねていく」という意味合いから毎年色をテーマにあげ、作・演出・出演も安井さんが行うという一人芝居は、今回で4回目を迎える。第1回目の「浅葱色」を皮切りに「ツツジ色」「瑠璃色」と続き、今公演は「薄紅色」に決めた。「薄紅色って幅広いというか『あやふや』な色なんですが、春夏秋冬どの季節でも出てくる色で。さわやかな色気があるというか、いい香りがするような感じがして。ポスターもそんな色にしました」 安井さんは、今年はやろうか、それとも3回やってきて区切りがつくし休もうかとも考えていた。だが、ふと自分が気に入っている桜の木の花びらがたくさん舞い散っていく光景を思い出し「薄紅色」が浮かんだ。そして、白か赤かわからないこの色のあやふやさと、自分の気持ちのあやふやさが一致していることに気づき「今年もやってみよう」と決めたという。
「こんな作り方もあるやん」と言われるようにしたい
公演まで1カ月あまりだが、オムニバス3本形式でやるという以外は、まだ特に決めていない。「私は本当にお客様と一緒に楽しみながら、半分ライブの感覚で行きたいので、きっちり決めていません」。ただ、照明や音響の担当者には「いつも迷惑をかけてますね」と苦笑する場面も。 同劇団主宰の妹尾和夫さんは「牧ちゃん(安井さん)は毎年オムニバス3本のうち2本は1人芝居やけど、最後の1本は5役演じることもある。これは普通の役者では難しいけど、牧ちゃんは自分で作るからこそできる技なんですわ」と話す。安井さんは「まだ何も決めてないけど、こんな形の芝居もあってもいいと思っていて、いつか『おもしろいやん。こんな作り方もあるやん』と言われるようにしたい、10年続けます。ぜひ見に来てください」などと話している。 チケットは前売り券が4500円、当日券は5000円。問い合わせは同劇団(06・6359・7049)または同劇団の公式サイトまで。 ■安井牧子(やすい・まきこ)。兵庫県宝塚市出身。短大卒業後、製薬会社のOLをしていたが、1985年にABC朝日放送ラジオ「おはようパーソナリティ道上洋三です」のアシスタントに1570人の応募の中から合格。その後MBS毎日放送「痛快!明石家電視台」や辛坊治郎さんがキャスターを務めていた読売テレビ「ニューススクランブル」のアシスタントを務め、97年から劇団パロディフライの女優となる。現在はABC朝日放送ラジオ「とことん全力投球!!妹尾和夫です」などに出演中。