中田翔年俸3億円の裏で”生え抜き”柳・小笠原は怒りの契約更改保留「中日」ストーブリーグのチグハグ
球団史上初となる2連続最下位に終わった中日のベテラン補強が止まらない。 このオフ、中島宏之(前・巨人)、上林誠知(前・ソフトバンク)、山本泰寛(前・阪神)の3人を支配下で、板山祐太郎(前・阪神)を育成選手として獲得した。さらに12月3日、巨人を自由契約となった中田翔の獲得が決定的となったと中日スポーツが報じている。 【ウソやん!これで19歳⁉︎】すごい…! 美女と表参道デートを満喫する「10代の中田翔」迫力たるや…! 「立浪和義監督の中田に対する期待値はかなり高い。そのために、2年契約で6億円と背番号6を用意したようです。だとしても、他の選手とのバランスを考えると、いくらなんでも高待遇と言わざるを得ません」(スポーツ紙記者) その一方で、生え抜きの選手には厳しい更改交渉となっている。11月23日、小笠原慎之介投手(26)が交渉に臨んだが、初の保留選手となった。球団は今季年俸6600万円(推定)からの増額を提示したが、小笠原は、 「下交渉もなかったし金額が金額なので、さすがに僕の中でも一発でハンコを押すことは納得はできない」 と、不満を隠さなかった。11月27日には、柳裕也投手(29)が保留。球団からは今季年俸1億800万円(推定)からアップの金額を提示されたが、「内容に対して文句があるわけではない」とした上で、 「自分が今年どういう思いで1年間投げてきたのか。査定の数字に表れない部分というのを自分も評価してほしかったのでそこの部分を言わせてもらいました」 と話した。小笠原と柳は、今シーズン、中日投手陣の中で150イニング以上を達成した2人。小笠原は、3年連続で規定投球回数に到達し、160.2回(リーグ4位)の7勝12敗。防御率3.59を記録。一方の柳は、158.1回(リーグ5位)の4勝11敗で、防御率2.44(リーグ6位)を記録した。 勝敗だけを見れば、2人とも大きく負け越しているが、今シーズン、中日が叩き出した総得点390点は、12球団ダントツのワースト1位。11位の西武ライオンズの435点に45点も差をつけられるほどの貧打に喘いだ。 「そんな中、1年間よくここまで我慢して投げ切ってくれたという印象です。ただ、勝ちに貢献できなかったことやチーム状況を考えれば、年俸の積み上げを要求するのは難しいかもしれません。しかし、移籍してくるベテラン選手の高待遇ぶりを見ると黙ってはいられないでしょう」(前出・記者) ◆小笠原と柳が本誌に語っていた決意…… 『FRIDAY』は、以前2人の独占インタビューを行っている。’18年、3年目のシーズンで初の開幕投手となり、7月に初の完封勝利を挙げたばかりの小笠原は、 「吉見一起さんといった偉大な先輩たちから、『7イニング投げろ』『完投しろ』『完封しろ』と言われる度に、完投したいなという気持ちが芽生えてきました。打たれても7イニングは投げようという気持ちが生まれてきて、自分を変えることができたように思います」 と、常に完投を意識していると語っていた。目標を聞くと、 「吉見さんや松坂(大輔)さんに少しでも近づけるように頑張るだけです」 と、当時、中日に在籍した偉大な2人の先輩の名前を挙げていた。 柳にインタビューしたのは、’19年7月のことだった。この年に3年目を迎えた柳だが、2年間でわずか3勝。それが、この年はすでに9勝を挙げていた。突然の覚醒の理由について、 「1~2年目のあの情けなさっていうのが、今の原動力になっているのは間違いありません。今となってみれば、入団時の甘い考えのまま中途半端に通用しなくてよかった。今では『あんな思いは絶対にしたくない。必ず自分がチームを勝たせる』と強い気持ちでマウンドに上がっています」 と語っていた。 「ベテラン選手を獲得するのは決して悪いことではありません。ただ、1年間我慢して、チームを牽引し続けた選手に球団はもっと誠意を見せてもいいのではないか。特にこの2人が納得する更改にならなければ、ファンは納得しないと思いますよ」(野球雑誌記者) 2人の次回の交渉で、球団の“生え抜き選手”に対する今後の姿勢が見えてくるだろう。
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