竹田麗央5冠「いつか越えたい」叔母平瀬真由美「プロきっかけ」上田桃子同様挑戦の米ツアーへ弾み
国内女子ゴルフツアーで今季8勝、初の年間女王に輝いた竹田麗央(21=ヤマエグループHD)が、歴代最多に並ぶ年間表彰式5冠を達成した。 【写真】上田桃子に花束を渡す竹田麗央 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は17日、都内で「JLPGAアワード」を実施。竹田は年間最優秀選手賞、賞金ランキング第1位、栄誉賞、メディア賞ベストコメント部門、特別賞(日立3ツアーズ選手権JLPGAチームで受賞)に選ばれた。獲得賞金2億6573万16円は史上最高額。米ツアーに主戦場を移す来季に向けて、弾みをつけた格好だ。 ◇ ◇ ◇ あこがれだったJLPGAアワードは、花柄の振り袖で臨んだ。しかも初参加で年間女王、年間最優秀選手賞受賞と主役。竹田は5度も名前を呼ばれて登壇した。「初めてだったので、雰囲気も味わいながら表彰していただけて、すごくうれしい。こんなに優勝できるとは思っていなかったので、すごくビックリ」とほほ笑んだ。5冠は昨年、一昨年の山下、16年のイ・ボミ(韓国)と並ぶ最多だ。 今季の獲得賞金2億6573万16円は、史上最高額だった。従来の最高額だった、20-21年シーズンの稲見萌寧(2億5519万2049円)を1053万7967円更新。この功績で賞金ランキング第1位に加え、栄誉賞にも選ばれた。賞金女王2度の平瀬真由美は叔母。「叔母もすごく活躍していて、私もいつか越えたいと思っていた。まだまだだけど、これからも頑張りたい」。試合数も物価も、平瀬が賞金女王の93、94年とは比較できないが、雲の上の存在に近づいた。 式典では同じ熊本県出身で、今季限りで第一線から退く上田桃子に花束を渡す大役も務めた。「プロを目指すきっかけ」と、幼少から応援していた上田から後を託された。憧れの叔母と上田同様、来季は米ツアーに挑戦。「メジャー5大会を上位でフィニッシュしたい」。03年度生まれ「ダイヤモンド世代」の1番星が一番乗りで米ツアーでの成果を挙げる。【高田文太】 ○…今季限りで第一線を退くツアー通算17勝の上田が特別功労賞を受賞した。現在の生活について「仕事以外、ゴルフはまったくしていません。ゴルフに関してはストレスフリー」と明かした。来季は日本勢史上最多13人が米女子ツアーに臨む。自身も一時期米ツアーを主戦場としたが「一時代の韓国のブームみたい。正直、こんなことがあるとは思いもしなかった。素晴らしいこと」と驚いた。「竹田(麗央)さんとか、向こうで(優勝を)取れる選手だと思う」と同じ熊本県出身で今季年間女王の竹田の活躍を予想。さらに「そういった活躍を見て、下の世代の選手が育ってほしい」と若手にエールを送った。