「16歳で家がなくなっても、不幸だとは思わなかった」モデル・ギャビー、壮絶な幼少期を乗り越えられた理由。
いじめにあった幼少期、両親の度重なる離婚、⾷事も⼗分に摂れなかったほどの貧困など、壮絶な幼少期を過ごしたモデル・ギャビーさん。しかし、どんな経験もネガティブに陥ることなく、モデルになるという夢を叶えたそう。そんなどん底から這い上がった彼女のポジティブマインドから、リアルに使っている海外のおすすめコスメまで、ギャビーさんの素顔を深掘りします。 〈画像〉モデル・ギャビーの「美しすぎるショット」全部見せ
「16歳のとき、学校から帰ったら家がなくなっていました」
──1st写真集『FAITH』の刊行おめでとうございます! 今回発売することになったきっかけや想いを教えてください。 「ありがとうございます! モデルになって今年で10年目なので、このタイミングで自分の集大成としてきちんと形にしたいなという気持ちで発売に至りました。」
──写真集のインタビューでは、ご自身の壮絶な人生も深く綴られていると伺いました。
「そうですね。写真集を出したい理由の一つに、私と同じように生きづらさを感じていたり、将来に希望が持てなかった子たちに、きちんと目で伝えられるようなものをつくりたいという想いがあったんです。 私自身、幼少期はあまり安定した環境で育っていないのですが、雑誌を読んで、モデルになるという夢ができて救われたというところがあったので」
──どのような環境で育ったのですか?
「家に両親がいない生活がほとんどだったので、施設で育つことが多かったり、友達と福岡の街中に繰り出して泊まったりと、自分の居場所がずっとない状態でした。そんな環境で毎日を過ごして中学3年生になったとき、家に帰ったら知らぬ間に更地になっていて。びっくりですよね。 でも、そのときに“もうここにいる必要ないや。上京しよう!”と思ったんです。ちょうど周りが受験や就職を考えているときだったので、モデルになる方法も知らないし、東京に行くしかないかな、と思っていたタイミングで家が更地になっていたので、むしろ背中を押してもらったのかな、みたいに思いました」
「居場所はつくるもの。自分で探して、見つけて、掴みたい」
──自分の居場所がないという状況は、辛くなかったですか? 「もともとネガティブなことや揉めごとが大嫌いで、悩むことよりも、それを解決する方法を探すのが楽しく感じる性格だったんです。多分、自分の環境を真っ直ぐ見つめると体調が悪くなったりしたこともあり、小さい頃から辛いことは見ないようにする能力が身についたんだと思うんですけど(笑)。 辛いと感じるよりも感謝の気持ちが湧くことの方が多かったです。家がないときに泊めてくれたり、食事をくれる友達がいたり、自分で助けを求められる環境だったので。同じような環境で苦しんでいる子っていっぱいいるから、私はすごく恵まれている方でした。 それに、居場所って自分でつくるものじゃないですか。どんな環境でも、そこにいる目的があるはずで。もし今いる環境で辛いことがあって居場所がないと思っても、何のためにそこにいるのかを考えて、自分でその環境を選んでいるのであればそこが居場所。その目的が違うなと思うのであれば、自分で探して掴みに行くことが大切だと思うんです。」 撮影/榊原裕一 構成・取材・文/高橋夏実(Spacy72・TEAM TAKAHASHI) Edited by 沈 晨棟
VOCE