「アイピッチをやっていたおかげ」ソフトバンク石塚綜一郎〝20勝投手〟攻略も残った課題 球団初の〝全クリ〟で得た自信を1軍の舞台に
ソフトバンクの石塚綜一郎捕手(23)が28日、福岡市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、200万円増の年俸700万円でサインした。(金額は推定) ■ドラ1ルーキーが初更改【27日の契約更改一覧】 5年目の石塚は7月に支配下選手登録されると、8月14日の西武戦(ベルーナドーム)で初出場。同21日の楽天戦(楽天モバイル)ではプロ初安打と初本塁打もマークした。15試合の出場で打率1割9分4厘、1本塁打、6打点。 石塚は「(球団から)1年間を通して頑張ってくれた、と評価してもらった。育成から入って段階を踏んでここまで来られたのは良かったんじゃないかと言われました。支配下登録されたのがうれしかったけど、そこから1軍での成績に関しては悔しい。ポストシーズンもベンチ入りできなかった。トータルしてみたらすごい悔しい1年だった」と振り返った。 育成だった石原の評価を上げたのはアイピッチ(対戦投手の球質を再現した投球マシン)での検定だった。右打者を想定した〝対戦〟で球団が設定する16段階の最上位レベルを初めて完全クリアした。「球種は真っすぐ、カーブ、スライダー、カット、シュート、チェンジアップのミックス。それで10打数3安打すればクリア。完璧なヒットを打たないといけない」と説明した。「真っすぐも150キロの設定で、他(の球種)も1軍の主力級。あんなピッチャーがいたら1軍で20勝以上しますよ。そんな簡単には打てないぐらいのピッチャーです」と振り返った。 〝20勝ピッチャー〟を倒し、1軍に乗り込んだが、いきなり大活躍とはいかなかった。「1軍のレベルはすごく高いんですけど、僕の中で『これは無理だな』というのは基本的になかった。アイピッチをやっていたおかげかもしれないけど、次につながるような反省が僕の中ではできていたので、そこはつながるかなと思います」。捕手登録のまま内野や外野にも挑戦中。〝アイピッチの申し子〟が、来季は1軍で飛躍を狙う。(小畑大悟) 【#OTTOホークス情報】
西日本新聞社