「夫に死んでほしい妻たち」、台湾で話題に 6市の図書館で予約計2千件超
(台北中央社)ジャーナリスト、小林美希さんの書籍「夫に死んでほしい妻たち」の繁体字中国語版が、台湾で話題を呼んでいる。台湾各地の公立図書館には予約が殺到しており、主要6都市の市立図書館には13日午後現在、計2400件を超える予約が入っている。 同書は家事や育児における妻の理想と夫の貢献認識の差を浮き彫りにしたルポルタージュ。日本では2016年に刊行され、台湾では22年に「老公怎麼還不去死」のタイトルで繁体字中国語版が出版された。繁体字中国語版のタイトルは日本語に直訳すると「夫はどうしてまだ死んでくれないのか」という意味。 同書は昨年12月にはすでに一部の公立図書館で人気書籍に名を連ねていたが、今月初旬にフェイスブックで「台南市立図書館の17館合計で191人の予約が入っている」といった内容で同書が紹介されたのをきっかけに各メディアで同書が相次いで紹介され、注目度が急上昇した。台南での予約状況をフェイスブックで紹介した投稿者は同書が人気になっている背景について、「タイトルの付け方がいいことがうかがえる。本当にとても効果がある」と分析した。 13日午後3時現在、主要6都市の市立図書館での同書の予約人数は、台北市817人、新北市80人、桃園市160人、台中市544人、台南市577人、高雄市300人。6市の市立図書館合計で2478人に上っている。 繁体字中国語版を出版する台湾東販は13日、フェイスブックで「昨日、和やかな母の日を過ごしたばかりなのに、なぜ朝から我が社の書籍が注目ニュースに載っているんだ」と驚きを示し、販売店や図書館に問い合わせの電話が殺到していることを明らかにした。 (邱祖胤/編集:名切千絵)