ベテランシングルが考える「スタート時間」について。何分前にコースに到着するようにしている?【参上! ゴルファー応援隊】
ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、「ラウンドのスタート時間」がテーマです。
ゴルフには明確に決められた「スタート時間」がある
ここのところ、ゴルフ関連では「時間」にまつわるニュースを多く耳にしています。カップの縁に止まりかけたボールが14秒後にカップインした渋野日向子選手、ボール捜索に要した時間が規定の3分を25秒オーバーしていたことで翌日になって失格処分となった畑岡奈紗選手。 それぞれの事件の顛末には触れませんが、ゴルフという競技においては様々な「時間」に関わる規定が設けられています。 特に厳格とも言える規定があるのが、「スタート時間」に関するもの。 プロのトーナメントはもちろん、アマチュアでも公式競技なら、罰打や失格の対象になります(スタート時間から5分以内の遅刻は2罰打。それ以上の遅刻は失格)。 ゴルフ規則で、こうした罰が免除されるのは、天変地異や人命に関わる事態などがわずかに「例外的な状況」として認められているだけで、ただ交通渋滞に巻き込まれた、というだけでは罰を免れることは出来ません。 一方、コンペや一般のプレーだとどうでしょう? 「遅刻しそうなのでスタート遅らせて」とか、「渋滞で間に合いそうにないから今日はキャンセル」なんていうことを、当たり前に耳にするようになり、コースへの到着がギリギリというゴルファーが増えたような気がしています。 ジュニア時代からとにかく「時間厳守」を叩き込まれた私としては、これにはかなりの違和感があります。 前置きが長くなりましたが、今回は「ゴルフのスタート時間」について考えていきたいと思います。 そもそもスタート時間とは誰かと約束した時間のはずです。 当たり前のようですが、誰か一人が約束の時間を守れないことで、その日のメンバーやコンペの幹事に迷惑がかかります。天変地異とまではいかなくても、仕方のない事情で情状酌量と思える場合もありますが、寝坊や、渋滞を甘くみていた。というぐらいで時間を守れないことが重なると、仲間からの信用を失うことにもなりかねません。 「もう、あいつはゴルフに誘わない」なんて悲しい事態は避けたいものです。 また、ゴルフ仲間だけでなく、ゴルフ場にも多大な迷惑をかけています。 たとえば、スタート時間の10分前にコースに到着して、「間に合った」とおっしゃる方もいるようですが、「間に合った」と言えるのは、『スタート時間の10分前にスタートホールに到着し、すぐプレーを始められる状態にあること』だと教えられてきました。 フロントで受付を済ませたのが、スタートの10分前、これはもう完全にアウト! 遅刻と言われても仕方ありません。ゴルフの規則書でも、「スタート時間にすぐプレーを始められる状態でスタートホールにいること」が明確に求められています。そう考えると、諸々の準備に時間がかかるラウンド前。「スタート30分前にコースに到着」では遅すぎます。「30分前にはプレー出来る準備を終えている」というのが、最低限と言えるのではないでしょうか? ゴルフ場サイドから考えると、予約されたお客様がスタート前30分を過ぎてもコースに現れない、というのは、かなりのストレスです。 カートへのバッグの積み込みが滞りますし、スタートの順番や組み合わせを変更するというのも前後の組との調整が必要になり、プレーヤーが考えているより、かなり迷惑が掛かってしまうのです。 私も長いゴルフ人生の中で、とんでもない遅刻を何度かやらかしました。 今では、二度とその過ちを繰り返さないように、スタート時間の2時間前には到着するくらいの余裕をもって出かけるようにしています。 渋滞が見込まれるエリアを通過する際は、それを見越して更に早く出発し、コース付近についてから朝食を摂ったり、仮眠を取ったりと「安心できるエリアまで、移動を済ませておく」ことを基本にしています。 万が一、遅刻しそうになった時の対応も大切です。 ゴルフ場に、出来る限り早めに、そしてこまめに状況を伝えるとともに、幹事や仲間にも連絡を取り、到着予想時刻を伝えます。とにかく遅刻の影響を最小限に留めるようにしましょう。 スマホでいつでも連絡の取り合える時代。明確に待ち合わせ場所や時間を決める習慣が少なくなってきているのかも知れませんが、ゴルフには明確に決められた「スタート時間」が存在するのです。改めてそのことを認識し、時間をしっかり守るよう心掛けたいものですね。
ゴルファー応援隊長・マツケン