YouTube席巻「散歩動画」の誘惑 性的コンテンツとしてGoogleが一部利用停止
主にユーチューブで閲覧できる「散歩」動画が物議を醸している。観光地を紹介する〝健全かつ無害〟なカテゴリーが数年前から大きく装いを変え、「ブラジャー未着用」をうたう女性が街中を歩く動画で占拠されるように。性的コンテンツとして規約違反にならないよう、ぎりぎりのボーダーを行くこうした動画は「ノーブラ散歩」と呼ばれ、高い人気を誇る。ただここに来て、ユーチューブを運営するグーグルが一部ノーブラ散歩投稿者のアカウントを停止(バン)するなど対策に乗り出した。 【写真】ユーチューブに公開された生成AIで作成・加工されたとみられる女性の動画 ■再生回数1千万回超えも 「ノーブラ散歩、やっていきます」 20代~30代とおぼしき女性がこう宣言し、笑顔で街中を歩き始める。女性はシャツを着用しているが、宣言通りブラジャーをつけていないのか、胸の形がはっきりと分かる。「散歩」と言いながら、画面はバストアップで占められ、風景はほとんど映らない。 ユーチューブ上では現在、「散歩」と検索をかけるだけで、これらノーブラ散歩動画が30件以上ヒットする。 散歩動画といえば、これまでは国内外の観光地を訪れたユーチューバーが見どころを解説するものが主流だったが、今やノーブラ散歩にほぼ席巻されたといっていい。再生回数も数万~数十万回に及ぶものがざらにあり、中には再生数1千万回以上というメガヒットもあった。 ■「稼げる方法」 「ノーブラ散歩の動画をアップするだけで再生数が稼げる。やるしかない」 X(旧ツイッター)上には、手軽に再生数を伸ばし、広告収入が得られるコンテンツとしてノーブラ散歩を推奨するアカウントも出現。たとえ広告収入が得られなくてもファンがつけばチャンネルの有料会員機能を利用して収益を得ることができるとし、ノーブラ散歩の動画制作方法を解説するサイトまで登場した。 動画に寄せられるコメントを見ると《元気をもらっています》と肯定的な評価がある一方、《性的過ぎる》と否定的意見も少なくない。同様の〝ボーダーライン〟を行く動画ジャンルとして、最近は女性が搾乳機の使い方を解説するものも増えている。 数人のアカウント停止