「栗林隆 Roots」が神奈川県立近代美術館 葉山で開催へ。新作インスタレーション発表
国際美術展「ドクメンタ15」(2022)への参加や、「六本木アートナイト 2023 」のメインプログラム・アーティストなど、精力的な活躍を見せる栗林隆。その大規模個展「栗林隆 Roots」が神奈川県立近代美術館 葉山 で開催される。会期は12月14日~2025年3月2日。 栗林は1968年長崎生まれ。現在はインドネシアと日本を往復しながら活動している。活動開始から一貫して「境界」をテーマに、ドローイングや、インスタレーションや映像などの多様なメディアを用いて身体的体験を観客にうながす作品を国内外で発表してきた。 自然と人間の関わりに対する本人の深い関心から生まれる作品で知られ、展示室の中に和紙でつくられた林が広がる《Wald aus Wald(林による林)》(「ネイチャーセンス展」2010年、森美術館)、薬草による蒸気で満たされた、原子炉の形を模した構造物の中でほかの鑑賞者とともに過ごす「元気炉」シリーズ(2020年~、下山芸術の森発電所美術館ほか)、タンカーを様々な生態系が共存する1つの場として、さらには思想や作品を運ぶプラットフォームとしてとらえた《Tanker Project》(2021年~)などが代表例だ。 本展では、葉山館展示室外の普段は使わない様々な空間を利用し、新作のインスタレーションを発表。また、未発表のドローイングや映像作品なども展示することで、栗林の過去と未来の「境界=今」を紹介するものとなる。