仕事と育児の両立で苦渋の決断…念願の店を閉じて移転 家族の支えで壁を乗り越え“甘酒の店”再出発
■結婚して一児の母に
客として出会った賢治さんと2021年に結婚。妊娠してからも出産間際まで仕事を続け、2023年9月、樹季ちゃんを出産しました。 山岸杏奈さん: 「うれしかったですね、感動しました。でも、めちゃくちゃ大変だなって思ったし、お母さんたちは本当にすごいなと、心から思うようになりました」
山岸杏奈さん: 「疲れていても、ほほ笑まれると最高に幸せです」 しばらくは辰野町のアパートで3人で暮らしていましたが、育児が大変になり、2024年3月から、伊那市の夫の実家で暮らしています。働いている間は主に夫の母・美春さん(60)が樹季ちゃんの面倒を見てくれています。 山岸杏奈さん: 「本当に(家族が)いないと無理。(育児は)仕事の数百倍大変だなと思って、もっとみんな、たたえてほしいし、お母さんたちのことほめてほしい」 夫の母・山岸美春さん(60): 「手伝えるところは手伝って一緒に頑張ろうと、家族で頑張ろうと。(樹季ちゃんが)これからもっと動くようになったら、追いかけられるかどうか大変(笑)」
■仕事と育児の両立で苦渋の決断
産後1カ月で店を再開させた杏奈さん。仕事と育児、がむしゃらに走り続けてきましたが、この春、苦渋の決断をしました。 甘酒屋アンズ・山岸杏奈さん: 「毎日の通勤がすごく大変で、どんどん痩せてきて、ずっとこれをやっていたら自分の体の方が先にダメになって甘酒屋ができなくなったら意味ないなと。(涙)本当に宝物だからずっとここが良いけど。大切な場所を手放して、新しいことに挑戦するというのを頑張ってみたくなりました」 杏奈さんは辰野の店を閉め伊那に拠点を移すことにしたのです。
■地元で最後の営業日
甘酒屋アンズ・山岸杏奈さん: 「お待たせしました、生イチゴ2つです」 6月の「ほたる祭り」の最終日が最後の営業に。 甘酒屋アンズ・山岸杏奈さん: 「ここがあったから、私の人生が大きく動いたなという感覚もあるし、泣いちゃいそう」
最後の営業と聞いてー 松本市から: 「キッチンカーで移動販売しているのでたまに調べて、会いに行って。(これからも)笑顔が出るような甘酒をどんどん作ってくれたらいいなと思います」 辰野町内から: 「豆乳は好きだけど、甘酒は好きではなくて、でも、あんさんのおかげで好きになりました。育児お互いに一人目で、大変なのすごく分かるんですけど、さらにお仕事もされているというのを聞いて、本当に尊敬でしかない」 最終日は常連客が次々と訪れました。