新女王誕生! カタジナ・ニエウィアドマが「全ステージをパーフェクトに走り抜いた」と自賛の個人総合初優勝 絶対的存在のデミ・フォレリングは4秒届かず【Cycle*2024 ツール・ド・フランス ファム:レビュー】
「もちろん、ライバルの失敗を望んでいるわけではありません。ですが、いくら脚力があってもうまくいかないときがあるのです。大事なのはスマートにレースができるか。そして、物事がすべて自分の思い通りに働くか。その意味で、私とチームは全ステージをパーフェクトに走り抜くことができました」(ニエウィアドマ)
改めて今大会を振り返ってみる。たくさんのヒロインが誕生した。
大会序盤戦の話題を独占したのは、シャーロッテ・コール(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)だった。ウィーベスやマリアンヌ・フォス(ヴィスマ・リースアバイク)と並んでオランダ開幕の主役候補に挙がっていたスピードガールは、第1・第2ステージを連勝。今季は呼吸器系の疾患に苦しんでいたが、完全に自信を取り戻しマイヨ・ジョーヌにも袖を通してみせた。
第4ステージではプック・ピーテルセ(フェニックス・ドゥクーニンク)が、フォレリング、ニエウィアドマとの競り合いを制し優勝。最終的にヤングライダー賞のマイヨ・ブランを獲得し、鮮烈な印象を与えた。今季はワンデーレースでたびたびトップ10入りし、パリ五輪ではマウンテンバイク・クロスカントリーで4位。オフロード兼任の注目株だ。
第6ステージはセドリーヌ・ケルバオル(セラティジット・WNTプロサイクリングチーム)が、第7ステージではジュスティネ・ヘキエーレ(AGインシュランス・スーダルクイックステップ)がそれぞれ逃げ切り勝利。たびたびの逃げが奏功し山岳賞のマイヨ・アポワを手にしたヘキエーレは、当初は出場メンバーに入っておらず、開幕直前の緊急招集からの大活躍だった。
また、ウィメンズプロトンのキャプテンであるフォスは、貫録のマイヨ・ヴェール受賞。登坂区間が増えた第4ステージ以降、コールが苦戦(第7ステージでリタイア)したこともあり、上位フィニッシュを続け、中間スプリントでもポイントを重ねたフォスにスピードスターの称号が与えられた。
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