『風来のシレン』シリーズに見る日本におけるローグライクの進化の過程【げむすぱローグライク/ローグライト部】
とは言え、「国った時の巻物」のように有用なまがい物道具もある(これをメインウェポンとするダンジョンもある!)ので、上手にこれらのアイテムと付き合っていきましょう。「召介状」?「金滅の巻物」?何のことです……?
そして、2020年版『5Plus』独自のダンジョン「至高への挑戦」をクリアすると手に入ったのが「新作の壷」です。これを押すと2020年当時、長い事「シレン」の新作が出せなかったスタッフの魂の叫びが聞けるのですが……実際のそのメッセージは、読者の皆様の目で確かめて頂きたいと思います(「至高への挑戦」というヤバそうなダンジョン名ですが、初回クリアの難易度は高くないです)。
「新作の壷」の背中を押した人たちがたくさんいたのか、Steam/スイッチ版の『シレン5Plus』から4年後の2024年に、14年ぶりのナンバリング新作として満を持してニンテンドースイッチで発売されたのが『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』です。本作では「原点回帰」を謳っており、『5Plus』にあった武具の進化、昼夜システム、そしてまがい物道具などは削除。純粋に武具性能とアイテムの駆使で先に進むことが重要な、前作と比較するとシンプルに進めやすい内容となっています。
『シレン6』で特筆すべきなのは「敵の攻撃力の高さ」。本作は全体的に敵の攻撃力が高く、盾が弱い、あるいは盾がないと序盤の敵から一撃受けただけでもシレンのHPの大半を持っていかれることが珍しくありません。その代わりにHPの自動回復速度が今までのシリーズに比べても早く設定されており、ヒット&アウェイが重要となっています。また、複数の敵に囲まれた時の危険性も今までのシリーズに比べ高いので、そのような状況にならないようアイテムを先んじて使っていくのも重要です。『シレン5』では敵の攻撃力が中盤まではさほどではない上に強力な盾があったこともあり、一撃で受けるダメージが致命傷になることは少ないが、自動回復が最大HPが上がるとともに下がっていくという仕様もあってダメージの蓄積が不利となる仕様でしたが、『シレン6』では敵の一撃が重い代わりに自動回復が容易なので早いターンで敵を殲滅することが求められる仕様といえるでしょう。
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