アジアパシフィックアマ出場の外国人選手が口々に語った「ヒデキ・マツヤマのマスターズVの再現を我らも!」
14年ぶりに日本で開催されるアジアパシフィックアマチュア選手権。開幕に先駆けアジア太平洋地区の有望選手が記者会見に登場した。ベトナム、インド、フィリピン、オーストラリアを代表する選手たちがこの大会にかける思い、舞台となる太平洋クラブ御殿場コースの印象、優勝の先にあるメジャー出場権について語った。 会見に登場したのはオーストラリアのクイントン・クローカー、フィリピンのエンリケ・ディマユガ、インドのカーティク・シン、ベトナムのアン・ミン・ニュエンの面々。まだアマチュア世界ランキング上位ではないが国を代表して晴れ舞台の出場権を獲得した面々だ。
「この大会はアジア太平洋のアマチュアにとって最高峰です。色々な試合で一緒に戦っているトップクラスの選手たちと競えるのは本当に楽しいしワクワクしている」と4名は口を揃えた。 とりわけ優勝者に翌年のマスターズと全英オープンに出場する権利が与えられるのは大きな魅力。「それが大きなモチベーションになっている」とニューエン(ベトナム)。 ベトナムはゴルフとあまり馴染みがなさそうに思えるが彼によるといま同国では「ゴルフブームが起きている」のだとか。「ジュニアゴルファーも増えているし国を代表してリーダーボードを賑わし彼らにとっての目標になりたい」 インドのシンも「政府の協力で指導体制が充実してきた。アマチュアやジュニアが出られる試合も多くなってきた」とゴルフの裾野が広がっていることを認めた。 それはまさに「アジア太平洋地域の若く才能あるプレーヤーに世界の舞台で競い合う機会を広げ、競技のレベルを引き上げる」という大会創設時の理念が浸透している証し。 10年に松山英樹がこの大会に勝ってマスターズでローアマに輝いたこと。そして10年後にグリーンジャケットを獲得したこと。「それはすごく印象に残っています。ヒデキ・マツヤマのマスターズ勝利がアジア太平洋地区のジュニアに与えた影響は大きい。それを目標にいつか自分もと思っています」(クローカー) では太平洋C御殿場Cの印象は? 「写真でしか見たことがなかった」という選手がほとんどだが「実際にプレーしてみてタフなコースだと思った。ツリーライン(林)が迫っていて高低差もある。ステディなゴルフが求められている」(ディマユガ/フィリピン)と語っている。 もはやタイガーが01年このコースでおこなわれたワールドカップの最終日最終ホールで劇的イーグルを決めたシーンを覚えている選手はいない。若い彼らの目標は「なによりも楽しむこと」(クローカー)だ。 なお、16時00分の時点で登壇した面々の初日の成績は下記のとおり。 クイントン・クローカー(オーストラリア)/2アンダーで16番ホールをプレー中(暫定10位タイ) エンリケ・ディマユガ(フィリピン)/イーブンパーで14番ホールをプレー中(暫定25位タイ) カーティク・シン(インド)/1オーバーでホールアウト(暫定33位タイ) アン・ミン・ニュエン(ベトナム)/1アンダーでホールアウト(暫定16位タイ)
川野美佳
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