「苦しんできたことが最後に生きた」石川遼が粘り腰でツアー通算19勝目! 自身のゴルフに新たな手応え
ゴルフのバリエーションが広がった
「トップに立ってからが自分の価値を一番試されると思いましたが、それまで苦しんできたことが最後の6ホールに生かされたと思います」。2週前の「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」では、プレーオフで破れて2位、前週の全米オープンでは予選落ち。それらを踏まえての優勝争いだっただけに、いろいろなプレッシャーがあったのは当然だが、見事跳ね返して手にした勝利は今後に向けて大きな自信となる。 これまでの石川は飛んで曲がらないドライバーショットを求め、ストロンググリップからウィークグリップに変えたり、トップの位置を浅くする一方で、トレーニングにも励んできた。曲がりを抑えるスイングにパワーをプラスしようと考えたからだ。その成果を徐々に感じながらも、ショートゲームの精度を上げる努力も欠かさなかった。たとえ大きなショットを失敗してもカバーできる部分ができたことで、コースマネジメントも広がってきた。それを証明したのが今大会の優勝だったともいえる。 「今後も若い選手との優勝争いの中で自分のゴルフを見せることができたらなと思います」。海外メジャーでの活躍もあきらめてはいない。今年の9月で33歳を迎えるが、上昇志向はますます燃え盛るばかりだ。
石川 遼(いしかわ・りょう)
1991年9月17日生まれ、埼玉県出身。高校生で初出場した「マンシングウェアオープンKSBカップ」で史上最年少の15歳8カ月で優勝を飾る。2008年にプロ転向、翌年は年間4勝を挙げ最年少賞金王に輝く。ツアー通算19勝。CASIO所属。
e!Golf編集部