次戦アメリカGPがレッドブルの"最後の山場"か フェルスタッペンも不満を漏らす「バランス」と「直線スピード」が鍵に
2024年シーズンのF1は残り6レースとなり、レッドブルのタイトル獲得に黄信号が灯っている。開幕から首位に立っていたコンストラクターズポイントでは、後半戦でマクラーレンに逆転を許し、「516」対「475」と41ポイント差をつけられている。 【動画】ピアストリが1コーナーで攻めた!鮮烈なオーバーテイクでルクレールを捉えたシーン レッドブルはエースのマックス・フェルスタッペンがすでに8戦にわたって勝利から遠のいていることからも、不振の真っ只中にいる。ドライバーズタイトル争いでは昨季王者がトップを守っているものの、2位につけるランド・ノリスの猛追を受けている状況であり、レースを重ねる毎にマクラーレンとの勢いの違いが明確となるばかりだ。 英メディア『F1 OVERSTEER』では、両部門の王座争いで劣勢となっているレッドブルの現状を伝えている。現地時間10月1日のトピックでは、「レッドブルは、マックス・フェルスタッペンとともにタイトル防衛を狙うべく、2024年シーズンの残り6レースで開発競争に臨んでいる」とチーム内の様子を伝えている。 その上で、「レッドブルではすでに、伝説的なデザイナーであるエイドリアン・ニューウェイをはじめとする複数の上級スタッフが退社しており、最近では戦略チームのメンバーがマクラーレンに移籍することが決まった」と今季相次いだ主要スタッフの離脱を振り返っており、「これらの離脱はコース上でのフェルスタッペンの成績にも影響を及ぼしており、最後に優勝したのは6月のスペインGPだった。レッドブルは過去8レースで174ポイントしか獲得できず、1レースあたり20ポイントにも満たない」と指摘する。 また、前戦までのパフォーマンスにも言及し、「フェルスタッペンはイタリアGPで6位入賞を果たした後、マシンを『モンスター』と表現したが、アゼルバイジャンとシンガポールでの最近のレースでは、バランスに関する不満を漏らしていた」と回想。加えて同メディアでは、現在バランスに関しての問題の大部分で改善がみられるとしながらも、「RB20からより多くの直線スピードを引き出すために取り組む必要がある」として、さらなる問題点を挙げている。 加えて、今後の2レースに目を向けており、「オースティン(アメリカGP)はシャシーの強みを生かせるかもしれないが、一方のメキシコは、そのストップ・アンド・ゴーの性質から望ましくない問題を引き起こす可能性がある」などと見通している。 トピックでは他に、「レッドブルは、コンストラクターズタイトル防衛の望みをオースティンのアップグレードに託している」と綴られていることからも、次戦での内容、結果により、残りのレースの行方が決定付けられると捉えても過言ではないだろう。 前回グランプリからの1か月間で、どれだけマシン性能の向上がみられるか。そして、窮地に立たされたレッドブルにとっては真価が問われる、シーズン最終盤の戦いとなりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]