ホンダの新型フリードに試乗! 売れているのに刷新する理由は? 走りは?
全長4,310mm、全幅1,695mm、全高1,755mm、ホイールベース2,740mmというサイズ感は、車台を2代目から引き継いだこともあり、相変わらずコンパクトで使いやすそう。楕円形の2つのデイタイム/ウインカーランプとビーム式ライトを組み合わせたヘッドライトや四角形を十字に切ったコンパクトなリアライトなど、クリーンなデザインが印象的だ。ガンダムチックなデザインが多かったちょっと前のホンダ車とは完全に決別したスッキリ感があり、誰にでも快く受け入れられそうに思える。 インテリアも同様にスッキリとした。メーターは先代のアウトホイール型からインホイールメーターに変更。水平基調となったインパネが広い視界を提供してくれていて、特に子供達を乗せることが多いパパやママにとってドライブする際の安心感が高い。
e:HEVは最高出力78kW、最大トルク127Nmの1.5LアトキンソンサイクルDOHCエンジンに90kW/253Nmの2モーター内蔵電気式CVTを組み合わせる。走りは想像していた通り、モーター駆動で走行する時間が長くなっていた。低・中速域で走行する環境が多い日本では、静粛性や燃費の面でより優れた性能を発揮してくれそうだ。 駆動力は穏やかさとスムーズさを徹底的に追求した感じが顕著で、アクセルを踏んでも同乗者になるべくショックを与えないようしっかりと調教されている。一方で、Bレンジに入れておけば約2倍の減速度を得ることができて、ワンペダルに近い速度コントロールが可能となるので、ドライバーの疲労度軽減にもつながるはずだ。 サスペンションは柔らかめの設定。コーナーにちょっと速いスピードで侵入した時には結構なロールを許すものの、コース内にある荒れた路面や3連続で続く段差を通過する際には、ボディがゆすられることなく穏やかに通過できた。乗り心地抜群のセッティングは先代譲りだ。
ハイブリッドシステム自体に関しては、現行モデルが搭載しているi-DCDの方がダイレクト感があって、峠道や高速道路主体の走りが多い場合にはそちらの方が良かったと判断するユーザーさんがいらっしゃるかも。なぜそう思うかというと、筆者の次男(20代、3歳と1歳の子持ち)が乗っているのが現行のフリードハイブリッドで、自分でもステアリングを握ることが何度かあったからだ。 ■ガソリンの「クロスター」は軽快な走り 次に乗ったのはガソリンエンジン搭載のFFモデル。アウトドアテイストの「クロスター」というタイプだ。新型フリードは基本的に、エアーとクロスターの2タイプから選ぶことになる。