ハミルトンのフェラーリF1移籍劇に“かつてのボス”バスールの存在アリ「彼なしでは実現しなかった」
今シーズン開幕に先立ち、2025年からフェラーリへ移籍することを決めたルイス・ハミルトン。彼はこの決断について、フェラーリでチーム代表を務めるフレデリック・バスールの存在なしには実現しなかったことだと語った。 【ギャラリー】全部でなんと23種類! みんなのお気に入りはどれ? F1 2023年シーズン、特別マシンカラーリングまとめ バスール代表は現在もジュニアフォーミュラで活躍するARTグランプリ(旧ASM F3)の創設者。ハミルトンは同チームからF3ユーロシリーズへ参戦し2005年のタイトルを獲得。チームがARTグランプリと変わった翌年、ハミルトンは同チームからGP2(現FIA F2)に参戦してチャンピオンに輝いた。 2023年初めにバスールがフェラーリにチーム代表として加入した時に、両者の良好な関係性から、ハミルトンをメルセデスから引き抜くことになるのではないかという憶測が流れたのは必然だった。 結局、憶測は現実のモノとなり、ハミルトンはメルセデスとの契約解除条項を行使し、2024年限りでチームを離れてフェラーリへ移ることを決めた。 フェラーリ加入を説得できたのはバスール代表だけだったのか? とmotorsport.comがハミルトンに尋ねると彼は「フレッドとは素晴らしい関係を築いている」と答えて次のように続けた。 「知っての通り、彼とはGP2で共に戦い、F3では素晴らしい成功を収めた。僕らの関係のベースは、本当にそこから始まったんだ。常に連絡を取り合っていたよ」 「いずれ素晴らしいチームマネージャーになり、F1にステップアップすると思っていたけど、当時の彼はそのことに興味がなかったんだ」 「彼がアルファ(アルファロメオ/現キック・ザウバー)のチームに加入する姿を見るのは本当にクールだった。その後、彼がフェラーリでの仕事を手にした時は、本当に嬉しかったよ」 「全てが揃ったと思うし、彼なしでは実現しなかったことだ。だから僕は本当に感謝しているし、彼がやっている仕事にワクワクしている」 またハミルトンは、昨年8月にメルセデスとの契約を延長した際には、2025年までチームに留まると心に決めていた。ただ、年末になって考えを変えたという。 「夏に契約したのは明らかだし、その時点ではメルセデスとの将来を考えていた」とハミルトンは言う。 「でも年末にチャンスが巡ってきて、それに乗ることにしたんだ」 「今までで一番難しい決断だったと思う。メルセデスとは26年間一緒にやってきたし、彼らは僕らをサポートしてくれた。共にとんでもない旅を続けてきた」 「僕らはこのスポーツの中で歴史を築いてきたし、それは僕の誇りでもある。僕らが成し遂げたことをとても誇りに思う。でも最終的には、自分の物語は自分で書くんだ。そして、新しい章を始める時だと感じた」 フェラーリ加入のニュースが発表された直後、ハミルトンはソーシャルメディアを通じて、いつの日かフェラーリでドライブすることが「子どもの頃からの夢」だったと語っていた。