鹿児島県 「かんたん窓口システム」運用開始 二次離島の利便性向上 待ち時間短縮、業務負担軽減 瀬戸内町
瀬戸内町は整備を進めてきた「かんたん窓口システム」(証明書交付・申請書作成支援システム)の運用を2日、町民生活課と税務課で開始した。マイナンバーカードを使用することで申請書の作成・交付と待ち時間の短縮、職員の業務負担が軽減できることなどが見込まれる。 かんたん窓口システムは同町で取り組む総務省のモデル事業「瀬戸内町総合デジタル化住民サービス向上事業」の一環。同町では、DX(デジタル技術を活用してビジネスや業務、組織などを変革し、企業の競争力を高める取り組み)を活用して、加計呂麻島、請島、与路島の二次離島を含めた町民の行政サービスの利便性を高めるため、オンラインサービスを活用して住民が役場に「行かない・書かない・待たない窓口」を実現するさまざまな取り組みを実施している。
証明書交付申請システムではコンビニでも発行可能な▽住民票▽印鑑登録証明書▽所得(課税)証明書―の三つが発行可能。マイナンバーカードを読み取り機にかざし、タブレット端末に表示された案内に従って、マイナンバーカードの暗証番号を入力。あとは画面上に表示されている必要な手続きと書類の必要な数を選び、出てきたレシートを町民生活課か税務課の窓口に提出し、書類の交付を受ける。 同町町民生活課の山畑るみ課長補佐によると、「書類発行まで最短で1分ほど。英語や中国語を含めた複数言語にも対応しており、操作方法が不明な場合などは町役場職員がサポートする」という。 申請書作成支援システムでは、これまで専用の用紙に住民票や印鑑証明書などの申請書を記入して窓口に出していたものをマイナンバーカードや運転免許証を使用して情報を読み取り、職員が対面で申請内容を聞き取り、一緒に必要な申請書を作成する。申請者は窓口に設置されたタブレット端末を通して内容の確認と署名といった最低限の記入だけで住民票、印鑑登録証明書、戸籍、税証明書などの申請書が作成できる。 山畑課長補佐は「システムを使うことで本人確認といった手続きが簡略化でき、スムーズに手続きができる。マイナンバーカードを持っている方は積極的に利用してほしい」と話した。 システムの運用時間は役場開庁日(平日)の午前8時半~午後5時15分まで。