大人に反発しトイレで泣いた黄金期を経て──「ファン愛」とともに歩む、後藤真希36歳のいま
「私は、生まれも育ちも江戸川区の瑞江という町なんですけど、近所付き合いのある、人情味の厚い場所なんですよ。裏のお家にお茶碗を持っていけばご飯を入れてくれるみたいな感じで(笑)。そんな、気取らずに、誰とでも仲良くできる環境で育ったっていうのもあって、ファンとの仲もすごく自然なんですよね」 モーニング娘。は、まさに2000年代のアイコンだ。グループで活動し、新陳代謝を繰り返すという形態は、アイドル史において新時代を拓いた。その後勃興するさまざまなアイドルグループを眺めながら、伝説の「エース格」後藤は今、何を思うのか。 「みんな素敵だと思います。特に、韓流系アイドルはすごいですよね。かっこいいし、お洒落だし。事務所のトレーニングも、凄そうじゃないですか。みんな頑張っているなあって、もはや母目線(笑)。やっぱり、時代が全然違う。ダンスも初めからレベルが違うって感じ。だって私は最初、これからでしたから(笑)」 そう言って後藤は「LOVEマシーン」冒頭のコミカルな振り付けを踊って見せてくれた。 「今はNiziUのオーディションなんかも見てて、そもそもみんな基礎力が高い。基礎の上に個性が必要とされる、すごい時代だなと思って。えっ、この時代に私がオーディションを受けていたら? どうだろう……、書類審査だけは、せめて通して欲しい(笑)」
“求めてもらえる”ことが、私にとって一番の原動力
後藤真希といえばゲーム好きでも知られるが、今一番はまっているのは、ファンコミュニティ「Go To Channel」の会員とDiscordアプリを利用して、ファンと会話することだという。実際に、利用しているスマホの画面を見せてくれた。 「今は……あ、450人くらいログインしてますね。毎日、大体こんな感じで会話してます。もう、ずっと毎日やってるんですよ。例えば、今日みたいに撮影がある日に、『髪型に迷ってる。アップか、下ろした方がいいか、どっちがいいかな?』とかみんなに聞いたりして。もう、本当に楽しすぎて、見ている時は顔がずーっとニヤニヤしてるんですよ。でもファンのみんなも同じ状態らしいので、さらに嬉しくって」 20年前、出待ち現場や実家の店で行われていたファンとの交流が、今も新たなツールによって保たれているのだ。 「(ファンとのトークは)家族との時間と同じくらい、幸せを感じますね。そう、ファンはみんな、チームなんですよ。将来、自分がおばあちゃんになったら、みんなと同じ老人ホームで暮らせたらいいな~って思ってます(笑)。そしたら老後も楽しいだろうなあ。毎日ライブできますしね。紙芝居もやります」 そんな後藤だが、「いまの自然体の自分を出せた」と話す10年ぶりの写真集を今月発売する。36歳のありのままの姿で非常に楽しく撮影ができた自信作だという。透明感あふれる朝の様子や、惜しみなく美ボディを披露した大胆なカットなど、先行公開された写真にはSNS上での反響も大きい。