<頂点へ―’22センバツ九国大付>第3部 選手紹介/1 /福岡
第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する九国大付は18日の開幕日、クラーク記念国際(北海道)との初戦に臨む。11年ぶり3回目のセンバツで優勝を目指す選手たちを紹介する。【浅野翔太郎】 ◇憧れの場で登板心待ち 香西一希投手=2年 糸島ボーイズに所属した中学時代は年代別の日本代表に選ばれた経験もある。「福岡の高校でやりたい」と進学し、今のチームからエースとなった。多彩な変化球とキレを重視した緩急ある投球術が持ち味。昨秋の公式戦全14試合のうち11試合に登板し、8完投、防御率1・41と安定した結果を残した。甲子園は「野球を始めた時から憧れていた場所」と登板を心待ちにする。冬場の下半身強化でさらに成長を遂げ、全国の強敵と対峙(たいじ)する。 ◇チームで勝つ、最優先に 野田海人捕手=2年 常に前向きな姿勢で、主将としてチームをまとめ、捕手として投手陣を支え、投手としてマウンドにも立つ。昨秋は公式戦で本塁打3本を含む21安打(チーム最多タイ)、20打点(同2位)を挙げた文字通りの「扇の要」だ。明治神宮大会準決勝で大阪桐蔭に敗れ「劣勢に立たされた時、チームでの声が足りない」と痛感。練習で鼓舞し、寮で仲間とコミュニケーションを積極的にとる。「チームで勝つことを最優先に、勝ちにこだわりたい」 ◇結果で示す頼れる存在 佐倉俠史朗内野手=1年 182センチ、104キロの体で、昨秋の公式戦はいずれもチーム最多の5本塁打、25打点を挙げた主砲。「昨夏は先輩を支えるという意識だったけど、今は自分が中心」と自負する。左打ちで腰を低く落とし、バットを高く掲げる独特なスイングの主眼はパワーではなく「体のキレ」。「他の部員の倍食べる」「火災警報器が鳴っても起きない」など先輩やコーチ陣からの逸話は多いが、誰もが必ず「結果で示し、信頼される選手」と付け加える。 〔福岡都市圏版〕