「マツケンサンバのハッピーまちがいさがし」撮影現場で見せた、松平健のプロ意識 「待ち時間でも決して座らず…」
驚いたことがもうひとつあって、と山口さんは続ける。 「松平さんは休憩時間以外、セッティングの待ち時間などが発生しても、決して座らなかったんです。お着物ですし、お疲れになるかと思い、いつでも使えるスツールを用意していたのですが、腰かけることはありませんでした。お着物が乱れるのを避けるためと、ご自身の中で気力や集中力を切らさないようにしてらっしゃったのかと。1日がかりの撮影でしたが、体力的な面でストップがかかることもなく、マネージャーさんでさえもビックリしてらっしゃいました」
本書の発表会見で、「普段から1時間、忙しい日でも20分くらいはウォーキングをしている」と話した松平さん。70歳を越えてなお体力づくりに余念がないことにも、プロ意識を感じさせる。
マツケンサンバ×間違い探しは脳活に“最強の組み合わせ”
撮影に臨む姿勢は至ってまじめな松平さんだが、本書は“マツケンの日常”を描いただけあって、どのシーンも「明るさ」や「楽しさ」、そして「愛らしさ」にあふれている。そして、このポジティブ要素の詰め合わせとも言えるマツケンサンバの世界は、間違い探しと組み合わせることで、脳の成長を大きく促すことにもつながるという。 「本書を作るにあたり、脳内科医の加藤俊徳先生に解説をお願いしました。加藤先生いわく、“記憶力の向上や物忘れの改善には、好奇心を刺激することが大切。好奇心は脳の働きを良くするだけでなく、幸福感もアップさせます”と。そして老若男女から人気、すなわち、どんな人にとっても刺激的なコンテンツであるマツケンサンバは、“好奇心を刺激する”存在として最適なんだそうです。脳のトレーニングは、楽しく持続的に行えることもポイントであるため、その点においても“間違い探し”と“マツケンサンバ”の組み合わせは最強なのでは、とお話しいただきました」 本書に掲載の写真にはどれも意欲を湧かせる要素があるため、最初はじっくり眺めることから始めるといいという。また、間違い探しは1度きりで終わらず、2度、3度と行うのがベター。再挑戦する際には正誤の写真を見比べず、記憶を頼りに正解を導くことで、初回以上に記憶系の神経細胞のはたらきを伸ばすことができるとのこと。 「マツケンサンバが好奇心の刺激に最適だと言われるのは、マツケン、つまり松平さん自身が、好奇心にあふれているからではないかと思っています。松平さんはこれまで、幅広くさまざまなことに挑戦されてきましたよね。『マツケンサンバ』シリーズもそのうちのひとつでしょうし、全力で歌って、踊って、演じるのはもちろんのこと、多くの企業とタッグを組んで面白グッズを作ってみたり、コラボカフェのメニューを自ら考えてみたり、漫画『マツケンクエスト~異世界召喚されたマツケン、サンバで魔王を成敗致す~』(秋田書店)では、異世界にワープしてみたり……。そういった松平さんのアグレッシブな活動の数々は、撮影シーンにも反映しているんです」