九州豪雨から5年、熊本県人吉市長「動き出す姿を見せる年。市の発展に力を尽くそう」…仕事始めで呼びかけ
正月の連休が明けた6日、官公庁や企業は「仕事始め」を迎えた。昨年は能登半島地震が起き、安全・安心な1年となることを祈念する声が聞かれた。 【写真】大雨で球磨川が氾濫し、冠水した熊本県人吉市の市街地(2020年7月4日、読売機から)
福岡県庁では、幹部職員約180人に向けて服部誠太郎知事があいさつ。昨年1月の能登半島地震や北九州市の大規模火災を挙げ、「災害や火災の恐ろしさ、備えの大切さを改めて認識させられた。防災減災、『県土強靱化』の取り組みをしっかりと進めよう」と訓示した。
今年は2005年3月に福岡市などで最大震度6弱を記録した福岡県西方沖地震から20年の節目となる。同市は地域の防災訓練などを通して市民の防災意識を高めつつ、簡易トイレなどの備蓄も進めていく方針だ。
市防災企画課の職員は6日、新年度に向けた関連予算の編成などの業務にあたった。同課の池田和浩課長は「節目の年に、さらに防災に向けた取り組みを進め、備えの大切さを再確認していきたい」と話した。
20年7月の九州豪雨で被災した熊本県人吉市の松岡隼人市長は職員約100人を前に、「多くの方のご支援、ご協力で復旧復興は確実に進んでいる。引き続き、きめ細かな支援を続けていく」とあいさつした。
今年は豪雨5年の節目を迎える。市内では災害公営住宅の建設や土地区画整理事業が進められているほか、昨年は復興のシンボルとなる観光列車「SL人吉」の蒸気機関車の展示が始まり、復興に向けたまちづくりの具体策の素案も公表された。
松岡市長は「町が動き出す姿を見せる年。市がさらに発展するよう力を尽くしていきましょう」と呼びかけた。