ポルシェ964型911にテスラ製モーター搭載 440馬力超の最新「電動化」キット
クラシックカーをEVに改造
英国を拠点とする電動化技術の専門企業フェルテン(Fellten)は、クラシックカー向けの電動コンバージョンキットを発表した。ランドローバー、ミニ、ポルシェに装着可能だ。 【写真】ポルシェ、ミニ、ランドローバーを現代的EVに改造【フェルテンの電動コンバージョンキットを写真で見る】 (19枚) 既存のエンジンとドライブトレインを、駆動用バッテリーと電気モーターに置き換えるものだ。車体構造には変更を加えることなく、装着後も元のエンジンに戻すことができるという。英国のモータースポーツ企業ラリー・プレップ(Rally Prep)と共同開発した。 対応車種はポルシェの964世代およびGシリーズの911、1984~1996年のミニ、ランドローバーのシリーズ2A、シリーズ3、ディフェンダー。 フェルテンは、クラシック・ミニのコンバージョンにおけるBMWの公式パートナーである。ミニ向けのキットは、19kWhのバッテリーと最高出力98psの電気モーターで構成され、本来の重量配分を維持するとしている。 この組み合わせで、航続距離は177km、0-100km/h加速タイムは8.0秒となる。最大6.6kWの充電に対応する。 ランドローバーのキットには複数の構成があり、55kWhまたは110kWhのバッテリー(航続距離は160kmまたは320km)と、最高出力190ps、340ps、490psのツインモーター・パワートレインから選択できる。 最も強力な仕様では、シングルスピードのトランスミッションに最高出力245psのソニック社製モーターを2基搭載し、0-97km/h加速を6.0秒で走破する。また、1時間以内の急速充電が可能だという。 ポルシェ911は、最高出力446psのテスラ製モーターを搭載し、0-97km/h加速4.5秒と謳っている。これは現行718ボクスターGTS 4.0のタイムに匹敵する。クワイフ社製リミテッド・スリップ・ディファレンシャルと航続距離320kmを謳う63kWhのバッテリーを使用し、ランドローバー同様、1時間以内にフル充電できると言われている。 また、ラリー・プレップとの提携により、フェルテンは電動コンバージョンと並行して車両のフルレストアも提供している。
チャーリー・マーティン(執筆) 林汰久也(翻訳)