『ガンダム』最新作で主人公役を演じる黒沢ともよ、キャラソンと共に振り返る表現力の高さ
『ガンダム』シリーズ最新作となるTVアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』(日本テレビ系)が放送予定であることが12月4日に発表された。日本を代表するクリエイター・庵野秀明が代表を務める、『エヴァンゲリオン』シリーズなどで有名なアニメ制作会社・スタジオカラーが『ガンダム』シリーズに初めて関わるということもあって、作品が発表されてからあらゆる世代で大きな話題となっている本作。この作品の主人公である女子高生パイロットのアマテ・ユズリハを演じるのが、声優の黒沢ともよである。 【写真】黒沢ともよも出演した『Revo’s Halloween Party 2024』の様子 黒沢といえば、現在は声優業と舞台演劇を中心に様々なフィールドで精力的に活動を続けている実力派俳優。子役として幼いころから数多くのTVドラマや舞台で活躍しており、現在28歳という年齢ながら、多くの関係者やファンから高い評価を得ている役者である。そんな黒沢だが、音楽面でも類稀な実力を発揮しているのはご存知だろうか。 子役時代に出演したミュージカルで歌唱指導を受けるなど幼少期からプロの歌に触れていた彼女は、2013年にTVアニメ『ドキドキ!プリキュア』(テレビ朝日系)のOPテーマ「Happy Go Lucky!ドキドキ!プリキュア」にて本人名義で歌手デビュー。その後声優としても数多くのキャラクターソングを歌っているほか、2022年から毎年開催されているバースデーライブイベント『kioku tadori te』では本人作詞のオリジナル曲を披露するなど、彼女の活動において音楽という存在は切っても切り離せない。その中でも、彼女の歌声がフィーチャーされる一つのきっかけとなったのは、2010年にリリースされたSound Horizon 7th Story CD『Märchen』だろう。 Sound Horizonはクリエイター・Revoによる音楽プロジェクトで、当時14歳の黒沢はこのCDでは雪白姫という役で歌唱に参加している。彼女がメインで歌唱を務める楽曲「硝子の棺で眠る姫君」では、序盤から中盤にかけての姫のような可愛らしい歌声が、ラストの継母への復讐パートで狂気的な高笑いへと豹変する様が描かれており、透き通るような伸びやかな歌声と、役者としての実力の一端が垣間見える振り幅の広い演技力は、現在でもファンの間で語り草になるほどだ。 この楽曲以外にも、主題歌やキャラクターソングなど、彼女は多くの作品で歌唱を務めている。今回のコラムでは、黒沢がこれまで携わった音楽について、キャラクターソングを中心に語っていくとしよう。 最初に紹介するのは、ゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』から、彼女が演じる赤城みりあが2013年にリリースしたソロ曲「Romantic Now」だ。小学生の女の子らしさ溢れる可愛らしい言葉が多く並んだ楽しげなラップと、アルファベットポーズやランニングマンといった全身を使った大きな振り付けが印象的な、聴くと元気が湧いてくるアッパーチューン。特に2番Aメロの感情表現豊かなラップパートから、少し抑えた歌声に変わるBメロの一連の流れの歌唱表現など、Sound Horizonとはまた違った形で彼女の役者としての力を示した楽曲となっている。また、姉としての優しい一面を描いた赤城みりあのソロ2曲目「わたぐも」は、「Romantic Now」とは打って変わって心に沁みわたるバラードナンバーとなっているほか、アニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』(テレビ東京系)の小学生アイドル9人で歌うOP主題歌「Shine In The Sky☆」では、キラキラとワクワクを詰め込んだような希望に満ちた楽曲を歌唱。ほかにも、2015年に放送されたTVアニメの関連曲をはじめ、ゲームの周年曲やイベント楽曲など、アップテンポな曲からバラードまで、これまでに赤城みりあとして歌唱した数は20曲以上にものぼる。様々な楽曲から、彼女の表情豊かな歌声を感じ取ってもらいたい。