ロシア・北朝鮮兵5万人集結…“死を恐れぬ”北朝鮮兵 自ら志願「捨て駒」でも戦う理由 専門家「金正恩にとっては大きな賭け」
死をも恐れぬ思想教育
ロシアに派兵されている北朝鮮兵士たち。その根幹にあるのが「死を恐れない思想教育」です。 米・ウォールストリートジャーナルによると、ある元北朝鮮兵士は「若いころから最高指導者のために全てを犠牲にするように教えこまれてきた。また、学校の教科書で砲撃の標的になることを志願し政権への忠誠心を証明するように促される」と語っています。 では、なぜ北朝鮮兵士たちは派兵を志願するのでしょうか? 「暴風軍団」元兵士 イ・ウンギルさん: こんなに大量に派兵されたのは初めてなので、北朝鮮兵たちはすごく盛り上がると思います。なぜなら、私たちの部隊は食糧の供給などが十分ではないから。ロシアに行ったらパンやバター、チーズなど、食べるものが多くてちょっと浮かれた気分になりそうです。 龍谷大学 李相哲教授: 北朝鮮軍は基本的にはずっとおなかいっぱい食べられない状況なんです。40%以上が栄養失調にかかっていると。特殊部隊といえども、毎日食べられるのはトウモロコシ、ご飯くらいのものなんですね。ロシアに行けば食べ物もいっぱい支給されるだろうし、北朝鮮では12年くらい軍の中で厳しい訓練を積んでますけども、外に出ているということは彼らにとっては、どこかに行きたいという気持ちは十分理解できますけどね。
家族への情報統制は?
李教授によると、北朝鮮の派兵に対する金銭報酬は1人あたり月約30万円。兵士が死亡した場合、保険金が支払われる可能性がありますが、家族はロシアへの派兵を知らないといいます。 「暴風軍団」元兵士のイ・ウンギルさんは「今、北朝鮮と連絡を取っているが、いまだに一般の人々は(派兵を)知らない。秘密事項なので何人かだけが知っている」と話しています。 一方で脱北者によるこんな動きもあります。 北朝鮮軍出身の脱北者らで作る団体が、派遣された北朝鮮兵に対し投降方法などを案内するビラ等を作成。内容の一部には「兵士らが多く死ぬほど金正恩総書記が多く金を受け取る」と書いてあるといいます。 11月11日、在韓ウクライナ大使館に伝達し、今後、ウクライナ軍関係者にも渡す予定です。 龍谷大学 李相哲教授: 北朝鮮出身者がどのような文言で北朝鮮兵士に呼びかけたら心理的に動揺するのかというのがわかるんですよね。「今度ウクライナに行って命を捧げるけれども、その目的は正義でもなく金正恩がお金を稼ぐためなんだ」ということを兵士らに知らせる。 もしこれで投稿するようなことになれば北朝鮮にとってはかなり大きな打撃になると思います。 この派兵は金正恩にとってはお金も入るし、現代戦も学べるし、見返りに技術ももらえる、大きな賭けなんですよね。 (めざまし8 11月13日放送より)
めざまし8
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