年金生活者の「貯蓄額・年金額・生活費」はいくら?備えるべき3つの老後のリスク
老後に向けてどんなリスクに備えるべきか
老後に向けて備えるべきリスクを3つ紹介します。 ●リスク1.受給開始が後ろ倒しになる 老後に向けて備えるべきリスク1つ目は、受給開始が後ろ倒しになる可能性があることです。 正式な発表がされているわけではないですが、高齢化が進む日本では年金の受給開始時期が現在の65歳よりも後ろ倒しになることは十分に考えられます。 例えば、2000年の法律改正で老齢厚生年金の支給開始年齢はそれまでの60歳から65歳に引き上げられました。 そのため、年金の受給開始年齢が後ろ倒しになることも想定して、ライフプランや貯蓄を用意しておきましょう。 ●リスク2.物価上昇により実質的な支給額が減る 老後に向けて備えるべきリスク2つ目は、物価上昇により実質的な支給額が減ることです。 年金は毎年支給額が物価や賃金などに応じて改定されますが、物価が上昇した場合には物価上昇率よりも年金支給額の上昇率は少なく抑えられます。 そのため、物価上昇により実質的な年金支給額が下がるリスクがあることを覚えておきましょう。 ●リスク3.平均寿命が伸び老後にかかる生活費が上がる 老後に向けて備えるべきリスク3つ目は、平均寿命が伸び老後にかかる生活費が上がることです。 日本では平均寿命が右肩上がりに伸び続けています。今後も医療の高度化などで平均寿命が伸びれば、老後の期間が長くなりかかる生活費も増えるでしょう。 ライフプランを考える際には、長生きした場合を想定してシミュレーションしてみてください。
必要な老後対策を今から考えよう
老後に必要な備えは、年金受給額や現在の貯蓄、生活費によって大きく異なります。 そのため、まずは将来の年金受給額や生活費をシミュレーションしてみて、理想の老後を送るにはどれくらいの貯蓄が必要なのかを知ることから始めてみてください。
参考資料
・総務省統計局「家計調査報告書(貯蓄・負債編)」 ・厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・総務省統計局「家計調査報告書(家計収支編)」
苛原 寛