ディーン・フジオカ、スーツじゃない役も似合ってきた『モンテ・クリスト伯』
漁師から囚人、そしてビシッとスーツで決めた復讐鬼 さまざまなディーン・フジオカが登場
ディーン・フジオカといえば、アジア圏で活躍していた“逆輸入俳優”。NHK朝ドラ『あさが来た』(2015年)の五代友厚役が、大ブレークのきっかけとなった。モデルの経験もありイケメンだが、単にかっこいいだけではない。今回は遭難事故から生還し、すみれと結婚するまでの展開には、明るくコミカルな演技も随所に散りばめられ、笑いを誘う。引き出しの多さを感じさせてくれた。 また、捕えられてからの殴られたり、顔に水をかけられたりする体を張った拷問のシーンは、観ているほうもつらくなるほど。激しい拷問シーンは、きつすぎて途中で演技を止めてしまったと、フジオカは告白している。そして、髪や髭が伸びきって変わり果ててた暖の姿には驚かされた。 漁師から囚人、そしてビシッとスーツで決めた復讐鬼と、フジオカの見た目だけではなく心の変化も存分に楽しめる。ドラマ冒頭に流れ、劇中にすみれが口ずさむ、KANの1990年のヒット曲「愛は勝つ」が明るく無邪気に響くのは、復讐ものといいながらも明るい末路の暗示なのか? 2話以降、どうなるのかが気になる。次回もぜひ観たい。 次も観たい度 ★★★★☆ (文・田村豊)