読売新聞主筆の渡辺恒雄さん死去、98歳 政界やプロ野球界に影響力
読売新聞グループ本社代表取締役主筆で、元プロ野球読売巨人軍取締役最高顧問の渡辺恒雄(わたなべ・つねお)さんが19日、肺炎で死去した。98歳だった。 【写真】渡辺恒雄氏の歩み 東京生まれ。東京帝大(現東京大)文学部入学後、太平洋戦争で徴兵された。終戦後、在学中に日本共産党に入党したが、離党。1950年に読売新聞社に入社し、政治部記者として頭角を現した。 政治部長、論説委員長などを経て、85年以来、社論をリードする主筆を40年近く務めた。94年には自衛力の保持を明記した憲法改正試案を紙上で発表して議論を呼んだ。 メディアに身を置きながら、自民党の中曽根康弘元首相ら政財界の大物と深く交流し、政治の中枢に影響を及ぼした。時に政策決定や政局の舞台裏で「プレーヤー」の役回りを担うことを自ら認めていた。
朝日新聞社