医療発展の功績しのぶ ふるさと徳之島で徳田虎雄氏お別れの会 1400人が弔問
今月10日に亡くなった医療法人「徳洲会」グループの創設者、徳田虎雄氏のお別れの会が21日、同氏の地元である鹿児島県徳之島町の斎場で開かれた。島内外から約1400人が弔問に訪れ、奄美群島だけでなく、全国の医療の発展に力を尽くした同氏の功績をしのんだ。 葬儀は既に家族葬で済ませたが、秀子夫人の「できるだけ多くの島の人に故人の顔を見て見送ってもらいたい」との意向で、徳田家が主催して同氏の地元の徳之島町でお別れの会を開いた。 会は神道形式で執り行われ、近親者のみ参加の式典後に一般の弔問も受け付けた。会場には群島の市町村をはじめ、多くの関係者から届いた花が供えられ、弔問客らは焼香を済ませた後に徳田氏の遺体と対面。手を合わせて氏の偉業を振り返りながら冥福を祈った。 同氏の息子で元衆院議員の毅さん(53)は「誰よりも純粋で厳しさと優しさを持った父。医療、政治、病と闘い続けた苦難の人生だった。今はゆっくりと休んでほしい」と故人を悼み、「たくさんの人が別れを惜しんで会場に来てくれた。父も徳之島に帰ってきて皆さんに会えて喜んでいるはず」と感謝した。 弔問に訪れた富田保子さん(73)=同町花徳=は「祖母、母も徳洲会病院にお世話になった。徳田先生には感謝の気持ちしかない。今後も天国からこの国を見守ってくださいとお願いした」と別れを惜しんだ。
奄美の南海日日新聞